痛みの定義は「組織損傷」だけで足りるか

Raja 2020 | Consensus | 疼痛定義

ひとことで

改訂IASP定義は、痛みを感覚と情動を含む個人的経験として示し、組織損傷の有無だけでは否定できないことを明確にした。

この文献が扱った問い

現代の知見と当事者の経験を反映する痛みの定義は何か。

文書の位置づけ

国際学会による定義改訂と解説。診断・治療効果研究ではない。

示されたこと原文に基づく要約

IASPの作業部会が既存定義と議論を再検討し、痛みを実際または潜在的な組織損傷に関連する、またはそれに似た不快な感覚・情動経験と定義し、痛みは常に個人的経験で、侵害受容と同義ではなく、言語表出できないことも否定根拠にならないという注記を示した。

読み違えないために

主観的経験を尊重することは、評価をせずに全ての解釈を同じとする意味ではない。また、痛みが生物学的要因を持たないという定義でもない。

臨床で考えるなら療活編集部の整理

検査所見と痛みの強さが一致しないときも、訴えを否定せず、経験を構成する生物・心理・社会要因を探索する土台になる。

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書誌情報

Raja SN, Carr DB, Cohen M, et al. The revised International Association for the Study of Pain definition of pain: concepts, challenges, and compromises. Pain. 2020;161:1976-1982.

原文照合:大塚 久/最終確認日:2026-08-04

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