慢性疼痛に対して神経に着目した徒手アプローチ ~DNM(Dermo Neuro Modulating)~ 1DAY濃縮版

実践的な手技と最新の理論で、慢性痛の治療法を根本から学ぶ

DNM(Dermo Neuro Modulating)とは?

DNMとは、皮膚(Dermo)、神経(Neuro)、調節(Modulating)を組み合わせた革新的な手技療法です。このアプローチは、カナダの理学療法士ダイアン・ジェイコブスによって開発され、現在では世界21カ国以上で実践されています。DNMは、慢性痛の治療において、末梢神経と皮神経にソフトな手技を用いることで、痛みを和らげ、患者の生活の質を向上させることを目的としています。

DNMの考え方と慢性疼痛へのアプローチ

DNMの特徴的な視点

  • 神経と痛みの関係
    DNMでは、慢性疼痛の主な原因を末梢神経や皮神経の絞扼(締めつけ)にあると考えます。末梢神経に沿って走る血管が絞扼や圧迫により圧力を受けると、血流が滞り、痛みを感じる圧痛点が生じます。この新しい理解により、慢性疼痛へのアプローチが変わります。

効果的な手技

  • スキンストレッチ
    皮膚の神経に対しては、皮神経と血管が変化するように皮膚を優しく伸展するスキンストレッチを行います。この手技は、圧痛点を減少させ、疼痛を緩和し、可動域を改善します。
  • 深い神経へのアプローチ
    筋肉の中を通る深い神経に対しては、関節を曲げることで神経を短く太くし、血流を促進します。このアプローチにより、神経系の警戒反応を抑え、自然な治癒過程をサポートします。

DNMの革新的理論

  • 「説明モデル」の導入
    DNMは、従来の徒手療法とは異なり、神経系の視点を重視し、痛みや慢性疼痛に対して新しい理解を提供します。全てのアプローチを神経系から説明する「説明モデル」を採用し、従来の手技と組み合わせてより効果的な治療を可能にします。

DNMのアプローチ方法

スキンストレッチ

ダイセムという特殊なゴムフィルムを使い、皮膚をやさしくストレッチします。この手技は、皮神経と血管に対して優しい刺激を与え、痛みを和らげる効果があります。

バルーンテクニック

皮膚の層をやさしく掴み、反対側の皮神経に対して緩やかな刺激を提供します。このテクニックは、特にデリケートな皮膚領域へのアプローチに有効です。

ツイズリング

腕や脚を軽く捻ることで、神経と筋肉への穏やかな刺激を行います。この動作は、神経と筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を向上させるのに役立ちます。

コントラクト・リラクゼーション

収縮と弛緩を交互に繰り返すことで、筋肉の柔軟性を高め、痛みを軽減します。このアプローチは、特に慢性的な筋肉の緊張に効果的です。

ポジショナルリラクゼーション

特定のポジションに腕や脚を持っていき、深い神経の血流を増やすことで、痛みの軽減と可動域の拡大を促します。この手技は、深部の神経圧迫による痛みに特に効果的です。

 

療法士活性化委員会で開催するDNMの講習では、DNM JAPANの認定アドバイザーが講師として行います。本コースでは、DNMの概念やアプローチ方法を学ぶことができますが、認定資格を発行するものではありませんのでご注意ください。認定資格の習得をしたい方やDNMについてもっと詳しく知りたい方は「DNM JAPAN」のホームページで紹介されているため下記のリンクからアクセスしてご覧ください。

更に詳しい情報は、DNM JAPANの公式サイトでご確認いただけます。

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講習会詳細

日時 2024年8月18日(日)9:30〜16:30
会場

【土日開催】
ウィリング横浜 オフィスタワー
〒233-0002 神奈川県横浜市港南区上大岡西1丁目6−1

定員 土日:24名
参加費 11000円(税込)
参加資格 医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、養成校学生(学生は受講料が半額となります。)
持ち物 筆記用具
ヨガマット(推奨、バスタオルで代用可)
普段使用している解剖学の教科書
バスタオル1枚
動きやすい服装

講習会内容

AM:座学

  • DNMについて
  • DNMの概念
  • DNMのアプローチの詳細
  • 疼痛について
  • 鎮痛について等

PM:実技

【頸部】:頚部脊髄神経後枝

対応できる症状

後頚部、下頸部、肩関節部、肩甲上角、肩甲間部、上腕部の疼痛など

【上肢】肩甲背神経

対応できる症状

肩甲骨間、首、肩、腋窩、背中、上腕外側、前腕の後外側面に痛み・しびれ・感覚異常
菱形筋と肩甲挙筋の弱化
肩関節外転可動域の減少
頚椎可動域の減少

など

【下肢】上殿皮神経、殿部深部末梢神経、脛骨神経

対応できる症状

腰臀部痛、後屈や側屈、回旋、起立、座る、長時間の立位、長時間の座位、歩行、寝返りで増悪する。
間欠性跛行や下肢症状。

膝窩、近位腓腹部、内果、足底の痛み・しびれ・感覚異常

など

*実際の進捗状況により内容が変更になる場合がありますのでご了承ください。

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