第55回理学療法士国家試験 午前 第28問

第55回理学療法士国家試験 午前 第28問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 

歩行周期と筋活動パターンの関係を図に示す。このグラフが示す特徴をもつ筋はどれか。

  1. 大殿筋
  2. 中殿筋
  3. 大腿四頭筋
  4. ハムストリングス
  5. 下腿三頭筋

解答

解説

基本的に歩行時の筋活動は動きを制御するために遠心性収縮をします。なので関節モーメントを考えてみましょう。(モーメントって時点で頭が痛くなりますが、、、)

 

大殿筋が働くのは股関節の屈曲を制御するときと伸展方向に動きたいときなので遊脚終期から立脚初期に活動します。

中殿筋は主に立脚期の全期に渡って側方の安定性に寄与しています。

大腿四頭筋は遊脚終期の膝関節伸展のコントロールと立脚初期の膝折れの制御に働きます。

ハムストリングスは遊脚終期の股関節屈曲の制御と膝関節伸展の制御に働きます。

下腿三頭筋は立脚期のほぼ全てで活動しますが、立脚中期から後期にかけて足関節背屈の制御を行い、ロッカーファンクションに移行していきます。

問題文の筋活動は立脚中期から後期にかけて最大となっているため、5、下腿三頭筋が正解となります。

これを臨床で活かすには?

歩行に正解はありません。その方の体格や性別、年齢などによって変わってきますし、環境からの影響が多分にあります。なので「この時期にこのタイミングでこの筋を発揮させる!」みたいなことを考えてしまうと、リハ室の中の平らな面広い環境でだけの歩行となってしまいます。基本の知識として支持基底面と重心線の関係から体の前面/後面/外側と大まかにどの方向の筋肉が働きやすいかを考えてみるようにしましょう。そしてその発揮がしづらいのを身体機能と環境とで分けて考えるようにしてみてください。

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