毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は高齢者の運動強度についてお伝えします。
運動療法の運動強度について
運動強度について、一般的には持久力をつけたいのであれば、ボルグスケールで11〜13の強度で歩く必要があります。また、筋力をつけたいのであれば、最大収縮の7割の力で10回繰り返す必要があり、ボルグスケールで言うと13程度の強度が必要になってきます。
この強度は高齢者にも当てはまります。
高齢者に中強度の運動を行なった場合、主観的にはそれが強すぎると訴えることが多いです。なので、高齢者に運動を行う場合は低強度で行うべきではないかと提唱されています。しかし、低強度で運動を行うと筋力や持久力がつかないのではないかと思うのではないでしょうか。
高齢者の運動強度の決定の仕方は?
本日ご紹介するのは以下の論文です。
この論文では、サルコペニアについても触れられています。
サルコペニアの場合、速筋と遅筋では速筋の方が低下すると言われています。その場合、筋力訓練が有効であり、中強度の筋力訓練が必要になってきますが、この論文では、低強度の運動であっても、中強度の運動には及ばないが運動することによって筋力は維持・向上できると述べられています。
よって、高齢者には低強度の運動(ボルグスケール11程度)でも効果があると言えます。
高齢者に運動を指導する際、低強度でも良いので運動を続けることが大切であると伝えることが重要です。
では、運動の強度はどのように決定すればいいのでしょうか?
それは、その方のパーソナルの部分を見るようにしましょう。性格、忍耐力、運動歴などによって異なります。
例えば、運動歴が全くない方に中強度の運動を指導しても続かないので、低強度の運動を指導するようにします。反対に、運動歴がある方は中強度の方がやる気を出す場合があります。
その方に合った強度の運動を処方するようにしましょう。
まとめ
高齢者の運動強度について
1. 持久力・筋力をつけるには中強度の運動が必要であるが、高齢者に中強度の運動を処方すると、主観的にはそれが強すぎると訴える場合がある。
2. 高齢者が運動する際には、中強度の運動には及ばないが、低強度での運動でも筋力は維持・向上することができる。
3. 高齢者の運動強度を決定する際には、性格、忍耐力、運動歴等のパーソナルな部分を見て判断する。
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