毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
以前お話した「移動形態の決定基準について」の記事に対し質問がありました。
「私の勤め先には認知症専門棟もありますが認知症の方はどのように評価していましたか」
この質問について本日は解説していきます。
移動形態の決定基準とは?
「移動形態の決定基準について」の記事はこちら↓
こちらの記事では、移動形態の簡易基準として以下の表をご紹介しました。
認知症とは?
認知症とは、「一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をいい、それが意識障害によらないもの」とされています。
その認知症の診断には、ICD-10、NIA-AA、DSM-5などがありますが、定義付けられていません。
なぜ定義付けられていないのかというと、症状が多岐多様に渡り過ぎているからです。そのため、色々な診断基準を加味して認知症と診断します。
認知症の方への介入は?
認知症に対しての基本的な介入方法は何かというと、リハビリテーションです。
しかし、認知症の症状は多岐多様に渡っているため、具体的な方法はありません。その人の認知機能の程度やインプットされやすい状況、疾患(レビー小体型、血管型、アルツハイマー型等)などによってインプットのされ方が異なるため具体的な対応方法はないということです。
ではどうするのかというと「その人に合わせる」しかありません。
なので、移動形態を決定する際、私は前回お話した「移動形態の簡易基準」で評価します。
認知症をお持ちの方がインプットされやすい方法は何か、探りながらおこないます。
・模倣する
・手で誘導する
・一緒にやってみる
・言語のみ 等
認知症に限らず失語症の方なども同様だと思います。
声かけの仕方・提示の仕方を変えて評価・介入をおこなってみてください。
まとめ
認知症を持つ人との関わりについて
1. 認知症は症状が多岐多様に渡る。
2. 認知症に対する介入方法に具体的なものはなく、認知症の有無に関わらず同様の評価方法を用いる。
3. 認知症の方の移動形態を決定する際は、「移動形態の簡易基準」を用いるが、声かけの仕方や提示の仕方をその方がインプットしやすい方法に変える。
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