毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は歩行についてお伝えします。
バランスの評価と自由度の決定について
みなさんは、実用的な歩行をどのように判断していますか?
どのようにバランスを評価すれば、その人の自由度を決定できるでしょうか?
代表的なもののひとつにBBSがありますが、老健などでは時間が足りず検査が難しいこともあります。
本日はある文献をもとにお話ししていきたいと思います。
『運動器不安定症の運動機能評価法に関する検討』
これは、開眼片脚立位時間ならびにTUG設定時間と歩行能力に着目してデータを集めたものです。
この中に、開眼片脚立位が15秒とれた場合はTUGのスピードが向上するといった内容が書かれていますが、これは実用的な歩行を判断する重要な材料になると思います。
開眼片脚立位が15秒可能な群と不可能な群を比べてみると、TUGの結果だけでなく、歩行速度にも差があることがわかります。
15秒可能な群の歩行速度(m/sec)は2.1±0.5、不可能な群の歩行速度(m/sec)は1.6±0.5となっています。横断歩道を渡りきるには、最低でも1秒間に1mは進まなければいけません。しかし、開眼片脚立位が15秒不可能な群では横断歩道が渡りきれない人が出てしまう可能性があります。
よって、開眼片脚立位が15秒とれるかどうかという評価をとることで、屋外歩行に耐えうるだけの歩行速度があるかどうか、バランス能力があるかどうかの評価にもなります。
ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
実用的な歩行とは?
1. 代表的なバランス評価のひとつにBBSがあるが、臨床では時間が足りず実施困難な場合がある。
2. 実用的な歩行を判断するために、開眼片脚立位は重要な判断材料に成り得る。
3.開眼片脚立位が15秒とれた場合はTUGのスピードが向上し、歩行速度にも差がある。
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