皆さん、こんにちは!
療活で整形外科疾患を担当している理学療法士の林です!
前回は大腿骨頸部骨折の評価についてお話しました。
「大腿骨頸部骨折のリハビリとは~評価編~」
病態をまだ確認していないって人は
「大腿骨頸部骨折のリハビリとは~病態編~」
大腿骨頚部骨折の治療では
今より悪くしないためにまずは病態を理解。
今よりも動けるようになるために評価を確認しました。
でも、
なんだかアプローチ部位がイマイチ分からない・・・
アプローチが効いているか分からない・・・
そもそも方法が分からない・・・
こんなことって思いませんか。
私もなんだかよく分からないと思いました。
そういう時ってリハビリ時間は楽しくないし、患者さんもつまらなそうにリハビリしていました・・・
患者さんを良くしたいと思っても、なかなか勉強も手を付かない事ってありますよね。
そんなのでは、リハビリして頂いてる患者さんに申し訳ない!
そうです、患者さんは担当している貴方を頼っていて、しっかりとリハビリをしないといけないのです。
患者さんが良くなっていったら私たち、療法士も嬉しいですよね。
なので!
アプローチ法や考え方を知って、大腿骨頚部骨折の患者さんを良くしていきましょう!
と、いうことで、私の考え方の1つをご紹介します。
今回は前回の評価を踏まえてのアプローチとなります。
中殿筋へのアプローチ法の検討
では、前回の評価でみられた
トレンデレンブルグ歩行・徴候、Ober testが陽性だった場合で考えていきます。
まず中殿筋へ筋膜リリース・筋トレをすると思います。
その考え方は間違いではないです。
でも、臨床で中殿筋だけアプローチして歩行が改善する人って少ないと思います。
実は、筋の起始・停止の関係から、アプローチする幅が広がるんです!
中殿筋は腸骨から大腿骨へ付着します。
この間を跨いでる関節は股関節になります。
なので、股関節のROM低下があると中殿筋は筋力低下をきたすことがあります。
また、骨盤が中間位ではなく後傾位である場合も同じような状態となりやすいです。
試しに、MMTを骨盤前傾位と後傾位でやってみると筋力が変化すると思います。
ちなみに、術後直後は股関節が脱臼するリスクがあります。
なのでまずは骨盤が動くか確認してみると患者さんを良くする糸口となると思います。
股関節もしくは骨盤の可動性を可動性を改善した後で
トレンデレンブルグ歩行・徴候、Ober testを再評価してみてください。
患者さんの状態に変化を出せることがありますよ!
アプローチ方法のまとめ
大腿骨頸部骨折のトレンデレンブルグ歩行についてまとめますと、
1、まずは中殿筋へ筋膜リリース、筋トレ
2、良くならない時は股関節のROMや骨盤の可動性を確認
3、歩行を再評価する
具体的な触診ややり方は文面ではなかなかお伝えできません。
一緒に患者さん利用者さんの状態を良くしたいという方は、
【触診から紐解く】大腿骨頸部骨折に対するリハビリテーション 評価とアプローチ法
でお待ちしております。
治療を理解し、患者・利用者さんの人生を再デザインしませんか。
療法士活性化委員会 認定インストラクター
林 凌磨