こんにちは!効率化を求めすぎて、「そのやり方が正しいのはわかってる、でもそこじゃない」と奥さんにいわれてしまう理学療法士の大塚です!
療法士という仕事柄、効率的にリハビリをデザインすることが必要です。
新人の頃は評価が苦手で、どこから介入していいのかわからず、先輩の療法士から「評価が足りない!」とよく言われていました。
そこから症例を数多く経験することでなんとなくの機能に関するみかたがまとまってきたので順を追って紹介したいと思います。
効率的なリハビリを考えるにあたって
まず大事なのが情報取集です。
リハビリの目的(主訴・HOPE)は対象となる方によって違います、在宅復帰が目的の人、施設入所が目的の人、仕事に復職するのが目的の人。
この目的によって評価の基準、介入の方法が変わります。
まず対象の方の目的が何か明確にしてみてください。
目的を明確にするための方法
- 本人に聞く
- 家族に聞く
- 看護師さんに聞く
- 介護士さんに聞く
- ケアマネに聞く
- といった具合です。もちろん本人から聴取できるのが望ましいですが、本人が意思表示できない場合は家族、施設に入所して家族もあまり面会に来れないようであれば、その施設のスタッフにから聴取してみましょう。
目的が明確になったら具体的な評価・介入方法をみていきましょう。目標セテッイで悩んだらこちら
1、目的となる動作を分析しよう
みるポイントは「今、どうやって動作を行なっているか?」それ以外の問題点などはごちゃごちゃしてしまうのでまず「今、どうやって動作を行なっているか?」をみてみましょう。
ここでみるのはあくまで「どうやってやってるか?」。問題点とか原因はとりあえず考えないでおくのがポイントです。
2、基本動作分析をしてみよう
次にみるのが基本動作。
問題点となりそうな部位を基本動作で抽出していきます。基本動作分析はパターンが決まっているので動作を制限している部位を絞りやすいのが利点です。
オススメは寝返りの基本動作分析。寝返りは屈曲・回旋・伸展の動作が全て含まれており、さらに頭部から足部まで全身の評価ができるのですごくおすすめです!僕は整形外科のクリニックにいた時も寝返りの基本動作は必ずみていました。
3、可動域を測定をしてみよう
寝返りの基本動作をみると動いていない部分がみつかります、その部分がおそらく問題点であろう部位なのですが、仮説を立てるために関節可動域を測定します。
なぜ可動域かというとそもそも関節自体が動かなければ促通しようが、筋トレしようが動かないからです。まず可動域を測定してみましょう。
4、筋力を測定してみよう
関節が動くのであれば次は関節を動かす筋力があるかどうかを測定します。
筋力の評価として一般的なのがMMTですよね?MMTのブレイクテストと並行して、関節可動域の範囲の自動運動ができるかどうかもみておくことをお勧めします。
5、関節可動域、筋力に問題があると仮説がたったらまずアプローチしてみよう
3、4の段階で仮説がたったらまず検証のためにアプローチをしてみましょう、アプローチの方法は関節モビライゼーション、筋膜リリース、促通など問題点に合わせて行います。詳しくはこちら。
アプローチの後に基本動作、目的としている動作が変化しているか再評価してみましょう。望ましい変化が出ていればこの段階で終了です!
6、運動学習をしてみよう
可動域があって十分な筋力があるのに動作ができない。そうなったらその動作を体が学習していない可能性があります。運動学習に必要なものが反復練習。
基本動作、目的としている動作を繰り返して行うことにより、神経ネットワークを強化していきましょう(ヘンプ理論)
7、無意識で使えるようにしてみよう
意識して歩行はできるけどすぐ疲れてしまい長距離は難しい、片脚立位はできるけど入浴のまたぎ動作はできない。椅子から立ち上がりはできるのにトイレでの立ち上がりは苦手、そんなことありませんか?
これは動作自体を意識して行なっているからです。この動作を無意識にできるようになることでADLへ汎化されていきます。
歩行でしたら会話をしながら歩いてみる
またぎ動作でしたら入浴動作の反復練習をしてみる。その課題が高いのであれば、桶に入ったお手玉を足の指で左から右に移動してもらう(無意識での股関節の屈曲を引き出します)など、歩行、股関節の屈曲などを無意識で行うようにするのがポイントです。
8、機能低下の原因を推測してみる
ここまでくるとよく言われるのが「で、そうなった原因はなんなの?」。
そこで原因を推測してみましょう。推測するポイントは1でみた目的の動作をどうやっているか?です。
3〜6で問題となった部位を使わないように動作を行なっていると思います。そうすると「日常的にそこを使っていないので機能低下が起きているんじゃないか?」という仮説が立てられます。その仮説を検証するために日常生活の指導をしてみましょう。
9、1〜8をカルテに記入して次回の変化を再評価しよう
ここが実は重要なポイントです。評価したこと、仮説を立てたこと、アプローチして検証したこと、考察して次回どこを評価するか?を記載しておくことで次のリハの時に何をやるかが明確になります。万が一体調を崩して誰かにお願いする場合でもカルテがきちんと記載されていればスムーズにことが進みます。記載方法で悩んでいる方はこちら
10、1〜9を繰り返してみよう
めんどくさいな〜と感じるかもしれませんが、この繰り返しがリハビリの仕事です。目の前の困っている患者さんはあなたになんとかしてもらいたくてきています。その人のこれから先の人生を一緒にデザインして、「ありがとう」と言われる療法士になりましょう。
まとめ
大塚なりにまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
もっと簡単にできないのか?っと考えてしましますが、今はこれが最短の道だと考えています。もちろん機能的に改善が難しい場合はその他のサービスを利用するのがいいと思います。
もちろん最初は一人で考えるのは難しいこともたくさんあります、そんな時は相談するのも一つだと思います。相談はこちらへ>>>リハコヤ
ぜひいろんな症例を経験して「ありがとう」と言われる療法士になりましょう。
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