こんにちは、療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です!
最近は動作の段階付けについて質問を受けることが多くなってきました。どの段階で坐位をとるか?何ができたら立位になってもらうか?
結構悩むこと多くないですか?実は発達段階に沿ってみていくことで解決していきます。
そもそも「動作の段階付け」って?
動作って臥位で行うもの、坐位で行うもの、立位で行うものがあります。
日常生活の動作ってほとんどが坐位か立位で行なっています。でもADL動作の基本の基本は実は臥位での寝返り動作。
そもそも寝返って起きれなければ寝床から動けない!そんな状態でADL自立なんてできません。
詳しくはこちら>>>寝返りって、利用者さんが自分で起きたいと思いつつも、院内のリスク管理の為に行動制限される
新人の頃の僕がそうだったんですが、
- とにかく離床!
- とにかく坐位!
- とにかく立位!
- とにかく歩行!
難易度の高い動作を選択すればその前の動作は自然とできると思っていました。
でも無理に行っても不必要な筋緊張を誘発してしまったり、代償動作を出してしまったりでなかなかうまくいきません。
そこでヒントになるのが発達段階です。
動作の段階付けができるようになるメリットは?
療法士側のメリット
- アプローチする部位が明確になる
- 評価が明確になる
- 動作分析の見るポイントが明確になる
- 動作の指導が明確になる
- 説明ができるようになる
- 不必要な代償動作・筋緊張を出さないで済む
- 必要以上の介助がいらなくなる
患者さん側のメリット
- 変に力まなくて済む
- 能力以上の動作をする恐怖心が減る
- 必要以上に疲れない
- 変な動作を習得しないで済む
- あとで応用動作につながる
- できる!の成功体験がしやすい
もちろんデメリットもあります
- 発達段階は12ヶ月で歩けるが、リハビリは長くても6ヶ月。
- 使っていない部分の廃用が進んでしまう
など、段階に合わせた動作と、現状の機能を維持向上するための動作のバランスよく利用することで効率的に行なっていきましょう。
どんな段階でやればいいの?
具体的には
- 背臥位:屈曲方向の運動
- 腹臥位:伸展方向の運動
- 寝返り:回旋方向の運動
- 四つ這い:抗重力活動と肩甲帯・体幹・骨盤の連動、股関節の屈曲伸展の切り替えなど
- 坐位:体幹のコントロール、
- 立位:体幹のコントロールと上肢の自由な活動
- 歩行:重心の並進運動
の段階で見ていきましょう。
動作の段階付けを臨床で活かすには?
臨床で活かすにはまず今、目の前の患者さんがどの動作でつまずいているか評価しましょう。そしてそのできていない動作の一つ前の動作に戻ってできているか確認しましょう。
例えば坐位が不安定な患者さんがいた場合
1段階前の四つ這いを取れるかみてみましょう。
そこで必要な機能
抗重力活動と肩甲帯・体幹・骨盤の連動、股関節の屈曲伸展の切り替えなど
を評価します。
できていない部分があれば局所の評価をしていきます。
例えば肩甲帯の安定性が問題点であれば
胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲胸郭関節・肩甲上腕関節・肘関節・手関節などのROMと制御するための筋力を測定します。
可動域と筋力が足りなければそこにアプローチ、十分であれば四つ這い位で動作訓練を行なっていきます。
そして四つ這いが取れるようになったら、坐位を再評価してみましょう。
もっと知りたい方はこちらもオススメです>>>発達から見る動作の回復過程
最後に
大塚自身臨床で何をしていいかわからず毎日同じことの繰り返しで悩んでいました。そして結果も出ずに時間だけが過ぎ、理学療法士を辞めようと本気で思っていました。その迷いから救ってくれたのが基礎です。
正直学校の成績はあまりよくなく、というか赤点もあり、ほとんど覚えていませんでした。でも学校で教えるくらいですから臨床で大事なことばかりです。難しいテクニックは僕にはできません。でも基礎の繰り返しでも十分結果は出ます。
一緒に基礎ができるようになり「ありがとう」と言われる療法士になりましょう。
療法士活性化委員会 委員長
理学療法士 大塚 久
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