患者さんごとにアライメントが違くて混乱する

患者さんごとにアライメントが違くて混乱する

こんにちは、スタティックなアライメントとダイナミックなアライメントって、、、ってただ言いたいだけの療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です。
理学療法士大塚久

  • アライメント評価した?
  • このアライメントだからこういう動きなんだよ
  • アライメントから直さないとね

僕も先輩によく言われました。そして患者さんごとにアライメントなんて様々だしどうやって改善すればいいかなんてわかりませんでした。

今回はアライメントの見方と変化を出すための方法をお伝えします。

そもそもアライメントって?

アライメントとは

アライメントもしくはアラインメント: alignment)は、並べる、整列、比較などの意味。転じて以下の意味で使用する。

生物学

構造アラインメント(英語版)(structural alignment) – タンパク質分子の立体構造における類似性を比較するもの

シーケンスアラインメント(sequence alignment) – バイオインフォマティクスにおいて、DNAやRNA、タンパク質の配列の類似した領域を特定できるように並べたもの

工学

軸系アライメント(英語版)(shaft alignment) – 機械工学において、2つ以上の軸の整列具合

ホイール・アライメント(wheel alignment) – 自動車のホイール(車輪)の整列具合

ボデー・アライメント(body alignment) – 自動車の車体構造(内板骨格)及び外装パネル(外板)の歪み具合

技術

データ構造アライメント(data structure alignment) – コンピュータの設計に合うようにメモリ内にデータを配置すること

パーティション・アライメント(英語版)(partition alignment) – ハードディスクドライブ(HDD)のパーティションを特定の物理的境界または1 MBなどの単位の倍数で開始すること

タイム・アライメント(英語版)(time alignment) – 音響機器において複数の音源から発せられた音が耳へ到達するまでの時間を揃えること

言語学

アラインメント(言語学) (morphosyntactic alignment) – 自動詞や他動詞の主語や目的語の文法上の分類の仕方

文アライメント- 元の文と翻訳された文を対照できるように並べること。en:Parallel textを参照。

その他

アラインメント党(英語版)(Alignment) – 1965年から1992年まであったイスラエルの政党(政党連合)

ロールプレイングゲームにおける性格・価値観などのこと。属性#コンピュータゲーム・TRPG分野での例、en:Alignment (role-playing games)を参照。

属性(ダンジョンズ&ドラゴンズ)

Wikipediaより抜粋(https://ja.wikipedia.org/wiki/アライメント

リハビリ的にまとめると要は「並び方」です。

リハビリで評価するアライメント【立位】

まずアライメントで頭に浮かぶのが立位のアライメントではないでしょうか?ほとんどの患者さんはこの立位のアライメントが崩れていることがあります。

では何をもって崩れていると評価するのでしょうか?

患者さんごとに変わる立位アライメントの基準

アライメントが患者さんごとに異なるのはその通りです。それまでの生活歴、運動歴などでその方の現在のアライメントは決定します。

そしてそのアライメントの評価の基準となるのがよく見る以下の図になります。

立位アライメントの見方

この基準からずれてるかどうかで判断しましょう。
ずれているかどうかは触って判断します。そのために触診の技術が必須になります。

なぜアライメントがずれているのか?

アライメントがずれてますね、で終わりにしてはそこから治療ができません。「なぜずれているのか?」を評価をして仮説を立てましょう。
アライメントがずれる原因として最初に考えられるのが「関節可動域」と「筋力」です。

なぜアライメントがずれているのかの評価

関節可動域

先ほどの図の姿勢をとるために必要な関節の可動域がなければいくら筋力が強くてもその肢位が取れません。まず関節可動域の測定をしてみましょう。

筋力

関節の可動域に問題がなければ今度は筋力です。立位は重力に抗した姿勢になるので必要な筋肉は最低でもMMT3レベルです。代償動作に注意してMMTを測定してみましょう。

アライメントに変化を出すためのアプローチ方法

関節の可動域の問題

end feelにもよりますが関節のモビライゼーションを行います。

脊柱

股関節

距腿関節

MMT3以下の場合

  • 筋の機能不全には筋膜のリリース
  • 筋力低下には促通

行う順番はまず機能不全か筋力低下かを判別するためにまず機能不全に対してアプローチしましょう。その後再評価し、MMTに改善が見られたら機能不全、改善が見られない、もしくはMMT3未満の場合は筋力低下が考えられるので促通を行います。

アライメントの再評価

アプローチ後再度立位のアライメントを評価してみましょう。

立位アライメントの見方

最後に

リハビリの目的は「アライメントの改善」ではありません。アライメントを改善する目的は「その後の動作を行いやすくする」ことです。要は動きやすい状態です。動きやすい状態を整えてから目的とするADLの動作を改善していきましょう。

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