毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は療法士としてどのような心構えで日々の臨床やセミナーに臨めば有用的な時間になるのかをお伝えしていきます。
私がセミナーの講師をしていて、よくされる質問があります。
「この方法はどの疾患に有効ですか?」
「ここに痛みを訴えている人がいますが何が原因でしょう?」
「認知症の人の場合どうすればいいでしょう?」
必要なこととは?
まずは介入の目的を明確にしましょう。
徒手的な部分をお伝えすると、「どの疾患に有効ですか?」と聞かれることが多いです。これは正直にお伝えするとわかりません。
なぜかというと、例えば、変形性膝関節症と言っても原因は様々です。股関節が原因で変形する場合もありますし、足部が原因の場合もあります。外反膝・内反膝によってもアプローチは変わってきます。ひとつのテクニックだけで改善されることはないからです。
次に、アプローチをする際に大切なのは「評価→介入→再評価」の流れです。お伝えしたテクニックがその人に効果があるかどうかは試してみないとわかりません。そのために評価→介入→再評価をすることが重要です。
先程「ここに痛みを訴えている人がいますが何が原因でしょう?」と質問されたことがあるとお伝えしましたが、この場合も、評価がうまくできていない可能性があります。そこには多くの組織が存在しているので、様々な要因で痛みが出現している可能性があります。なので、評価をすることが一番重要です。
実施内容が有効なのか?
あるテクニックを行い、その実施内容が有効であったかどうかの答えは、患者さん・利用者さんが持っています。なので、しっかりと再評価したり問診したりすることで、効果の有無がわかったり痛みの原因がわかったりします。
聞きたいことが思いついたときは?
では、セミナー中に聞きたいことが思いついた時、どうしたらいいでしょうか?
思いついてすぐには質問しないことをおすすめします。
それは、自分の応用力が育たないからです。
臨床で一番重要なことは「考える力」だと私は思っています。患者さん・利用者さんは療法士にその場での対応を求めるので、応用力や考える力を育むことが大切です。
セミナーでは是非「このテクニックはあの患者さんにこうすれば有効かもしれない」「こうやってみるといいかもしれない」と考えてみてください。
考えた結果を質問することは大変良いことだと思います。
「認知症をお持ちの方にこういう風にアプローチしてみようと思うのですが、そういった考えはいかがでしょうか?」このように質問してみてください。
信頼のために必要なこととは?
相手に安心感を与え信頼関係を築くためには、評価→介入→再評価の流れをしっかりとおこないましょう。また、介入の目的をはっきりさせましょう。
そのためには、自分なりに考えることが大事です。
「こうやったらどうか?」「こう応用したらどうか?」など自分なりに考えてみてください。
まとめ
療法士としてのマインド
1. どこに対してなんのために介入しているのか、介入の目的を明確にする。
2. 効果判定だけでなく、相手との信頼関係を築くためにも評価→介入→再評価をおこなう。
3. 臨床ではその場での対応を求められるので、応用力や考える力を育むことが大切である。
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