感覚入力について〜固有感覚〜

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

 

本日は感覚入力についてお話しをしていきたいと思います。

 

前回まで、感覚と運動の統合についてお話ししてきました。

 

以前の記事はこちら↓

機能からADLに繋げるまでの段階について

感覚と運動の統合について〜機能からADLまで繋げるには?〜

 

感覚入力からコンセプト化までの流れをお伝えしましたが、そもそも感覚とは?というところについて、本日はお話ししていきます。

 

 

感覚機能とは?

 

感覚機能には特殊感覚と体性感覚があります。

特殊感覚には視覚、聴覚、前庭覚、味覚、嗅覚がありますが、これらは特定の器官で感じるものです。

 

体性感覚は皮膚感覚、固有感覚、内臓感覚の3つに分けられます。皮膚感覚には触覚、圧覚、痛覚、温度覚、痒覚があり、固有感覚には関節覚、振動覚、深部痛覚があり、内臓感覚には臓器感覚があります。

 

これらの感覚がきちんと認識できていないと、感覚と運動の統合をする際の感覚入力の段階で問題が出てきてしまうので、動作の獲得がきちんとできなくなってしまいます。

特に、感覚入力の段階では前庭機能と固有感覚、触覚刺激が大事なので、感覚機能の中でも特に前庭覚・固有感覚・触覚が大事になってきます。

 

これらの感覚が入り脳で処理されることで身体に出力していきます。このとき、出力はすべて筋力として出てきます。なので、筋力だけに注目してしまうと、筋自体の問題なのか入力に問題があるのかがわからなくなってしまいます。

この違いを見分けるには、まずは筋骨格の制限を取ることが大切です。身体機能に問題がないのにも関わらず出力が出ないというのであれば、感覚機能の方に問題があるのかもしれないと考えることができます。

 

 

感覚の受け取り方と反応について

 

感覚には閾値が深く関係してきます。閾値が高いか低いか、感覚は受動的か能動的か、に分かれます。

 

まず閾値が高い、つまりちょっとした刺激では全く反応しない場合は、感覚入力自体が受動的なものだと気付きません。能動的に動く場合は、閾値を超えるまで行動をする過剰行動がみられます。

 

反対に閾値が低い、つまりちょっとした刺激ですぐに反応してしまう場合は、感覚が受動的なものだと過剰な反応が出ます。そしてそれが不快な場合があります。能動的に動く場合は、その行動をやりたがらない逃避がみられます。

 

この受動的・能動的は何が違うのかというと、感覚と運動の統合のところでお話しした感覚運動と知覚運動の違いです。受動的の部分は感覚運動、能動的の部分は知覚運動に当たります。

 

臨床では、トイレや食事や運動をしている際に、反応が過剰だったり逃避したりする場合は、その知覚運動の問題よりも前に感覚システムとしての問題がある可能性がありますので、参考にしてみてください。

 

 

 

まとめ

 

感覚入力について〜固有感覚〜

1. 感覚機能に問題があると動作が獲得できない。感覚機能の中でも特に前庭覚・固有感覚・触覚が大切である。

2. 出力はすべて筋力として出るため筋自体の問題なのか感覚の問題なのかが混同してしまいがちなので、分けて評価する。

3. 感覚には閾値が関係しており、閾値の高低と受動的・能動的の部分で感覚運動や知覚運動に問題があるかを見分けることができる。

 

 

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