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本日は動作訓練のコツについてお伝えします。
動作訓練というと運動学習を思い浮かべると思いますが、その運動学習の理論を知っておくと根拠を持ってリハビリを行うことができます。
スキーマ理論とは?
スキーマ理論についてお話しする前に、スキーマ理論に関する用語の説明をしていきます。
GMP(Generalized Motor Program)とは、一般化された運動プログラムのことで、動作レベルの枠組みと言われています。例えば、歩くときにどのように手足を動かすか、立ち上がるときに骨盤がどのように動くかなどです。
スキーマとは、運動のパラメータつまりどれくらいで動作を行うかを表すものです。例えば、早く立ち上がるのか、ゆっくりと立ち上がるのかなどです。
スキーマはさらに2種類に分けられ、再生スキーマは運動をしたときに用いたパラメータのことで、再認スキーマは運動をしたときに生じた運動感覚のことです。
次にスキーマ理論について簡単にお伝えしていきます。上図の矢印を辿りながら見ていただくとわかりやすいと思います。
GMPと再生スキーマによって運動プログラムが組まれます。そして体が動くことによって固有受容感覚が入ります。そこで、固有受容感覚に入ったフィードバック情報と、GMPと再認スキーマによるフィードフォワード情報を照らし合わせて、自己評価していきます。その後自己修正を行い、新しく修正された運動プログラムを組んでいきます。
運動学習のポイントとは?
運動学習はこの繰り返しによって行われていきますが、その中でポイントが2点あります。
一つ目は、運動した結果に対して、指導者による評価・フィードバックが行われ、それによってより運動学習は進んでいくということです。つまり、動作に対して療法士がフィードバックを行うことが重要です。
二つ目は、運動した結果に対して、自己評価が行われるということです。運動が上手くできたときのアウトプットをしてもらうことも大切です。ある運動ひとつでも、その動作を行う際に意識している部分には個人差があります。その人がどの感覚を使ってどのように表現するのかを聞くためにアウトプットをしてもらいましょう。それを知ることで、一つ目のポイントである指導者によるフィードバックがより効率的になります。
ただ運動を繰り返すだけでは正しい運動学習には繋がりません。運動をするためには体を動かしやすい状態にしてから正しい運動を繰り返し、それを無意識に落とし込んでいく必要があります。体を動かしやすい状態に整えてから動作訓練を行いましょう。
まとめ
動作訓練のコツについて
1. 指導者によるフィードバックが行われることによって運動学習は進んでいくため、療法士はフィードバックを行う。
2. 動作を行う際に意識する部分や表現方法には個人差があるので、それを知るためにも運動後のアウトプットをしてもらうことが大切である。
3. 正しい運動のためには、体を動かしやすい状態に整えてから動作訓練を行う。
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