みなさんこんにちは。作業療法士の仲田です。いつもコラムを読んで下さりありがとうございます。突然ではありますが、研修会で講師の話が難しくて理解できなかった経験はありませんか?中には業界用語をよく使う講師がいて、何を言っているのか混乱してしまう受講生が少なからずいます。今回は、セミナー講師がなぜ業界用語をよく使うのか、その理由と対策をお伝えできればと思います。
実際にZoomのナイトセミナーで「もう一人で悩まない!質の高いインプットでスキルアップ!作業療法士向けオンライン講座」というADLなどを話し合う場で出てきた専門用語に関する会話を一部お伝えしていきます。

先生!聞いてください。この間〇〇セミナーへ行った時に理解できずに…

その場合、用語をメモって内容が上手く頭に入らず処理しきれない状態だったってことですね。

その通りです!コンペンセーションがどーとかアダプテーションがどーとか…

病院や施設によっては使う、使わないがありますからね。

何でこういう用語を使って説明してくれないのでしょうか…?
講師が専門用語を使う4つの理由

それはですね、“専門性を強調したい”、“最新の知識を伝えたい”、“セミナー慣れをしてしまっている”、“教育者目線が不足している”場合があります。

一つずつ説明しますね。まずは、“専門性を強調したい”についてです。カタカナ用語として、エビデンス、アプローチ、モチベーションなど、医療や医学的な背景がある言葉が多く、専門性を伝えやすいと思われています。よって使いたくなる場合が多いです。

“最新の知識を伝えたい”は、海外の論文や最新の研究結果、知見をそのまま紹介する時に和訳せずにカタカナで使った方がニュアンスを保てることがあるんですよ。間違って伝わる場合もありますからね。
例えば、ファシア(fascia)を日本語にして筋膜と伝えてしまう。今では筋膜リリースという単語があるぐらい有名になってしまいましたが、ファシアはそもそも、”筋だけではない”です。筋はもちろん、血管、神経、臓器などを包む薄い膜上の結合組織になります。

それじゃー、みんな間違って認識してるじゃないですか!

そうですね、一部団体ではファシアと呼ぶようにしているそうですよ。
講師の思考パターンとその背景

話を戻して、“セミナー慣れをしている”では、話す側(講師)が「わかっている人向け」に話す癖がついてしまっていて、新人や初学者に配慮が足りなくなる場合があります。

“教育者目線が不足している”についてですが、臨床では優秀でも、教えるトレーニングを受けていない人も実際に多いです。”かみ砕く””例える””質問を引き出す””用語の意味を伝える”などの考慮が不足しがちになります。

確かに、自己紹介の時に色々と凄そうだとは思いました。
セミナーを理解するための実践的な対策法

どうすればセミナーが分かりやすく聞けるんでしょうか?

“事前にテーマにそった用語をわかる範囲で調べておくこと”、“一人ではなく先輩と一緒に受講すること”、“質問しに行く心構え”ですかね。

事前に資料が配布されているのであれば資料を読んでわからない用語は先輩に確認したり自身で調べたりするのはありですよ。
まとめ
- 専門用語を使いやすいのには理由がある – 専門性の強調、正確な知識伝達、講師のセミナー慣れなど
- 事前準備をすると理解度が格段に上がる – 関連用語の調査、資料の予習が効果的
- 講師、受講者ともに改善点がある – 双方のコミュニケーション努力が大切
作業療法士として臨床技術をさらに高めたい方へ
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