こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
前回は体幹の評価についてお話ししました。今回はその介入方法についてお伝えしていきます。
「体幹の評価について」の記事はこちら↓
体幹の評価とは
体幹の評価としては、まず動作観察をして動きが悪いなと感じるところを見つけ、その部位の可動域・筋力をみてみましょう。そこに問題がなければ他のところに問題があるということになるので、次のその隣接関節をみていくと良いでしょう。
また、もう一つ考えられるのは単純に神経系の問題でやり方がわからない、調整が効いていない状態かもしれないので、調節を効かせるような介入をしていくと良いと思います。
では、実際に何をすればいいのか、詳しく解説していきます。
ROM制限に対する介入
ROM制限に対してはROMex.をしていきます。関節包・靭帯が悪ければそれに対しての介入をしていきます。関節構造の問題がある場合、その関節に負担のかからないような動きの練習をしましょう。
関節が構造的に動く方向に動く範囲で動かす、というのがROMex.です。
筋の不全に対する介入
筋の不全に対しては、まず筋が上手く働かない理由が筋の不全なのか筋力低下なのかがわかりません。
そもそも筋肉に栄養が行かず血流が低下していて筋を収縮するだけのエネルギーがないだけかもしれません。その場合はエネルギーを運ぶ(血流を良くする)だけで働きやすくなります。まずは血流を上げる介入をしてみましょう。
それでも筋力が足りない場合は筋力低下と考えられるので筋力トレーニングを行います。
神経系に対する介入
神経系に対する介入は、運動の調節が効いていない状態なので、調節の練習をしていきます。調節の練習で一番簡単なものは「止めておく」ことです。止めておくことができると、そこから動き出すことができます。
止めておく練習とは、具体的には等尺性(静止性)収縮です。
これは筋収縮させるので促通(筋トレ)にもなります。また、等尺性収縮では筋が硬くなって緩む(最大収縮後の弛緩)と同時に絞扼していた血管に一気に血流が流れるので、筋の血流もよくなります。
さらに、等尺性収縮にはもうひとつ良いことがあります。
関節には関節包がついていて、その関節包は正常な範囲を逸脱して伸ばされると脊柱へその情報が入り、脊柱から関節を安定させるよう筋に指令が出て、筋はさらに収縮します。
このことから等尺性収縮は、動きの調節にもなり、筋トレにもなり、関節包にまで影響を与えるということがわかります。
安定性を高めたい場合は、等尺性収縮が第一選択になります。
等尺性収縮で止めておくことができれば、その安定性をもって、運動性を出していくことができます。
まとめ
体幹の介入方法について
1. 体幹の神経系に対する介入方法として等尺性収縮が有効である。
2. 等尺性収縮は動きの調節にもなり、筋力トレーニングにもなり、更には関節包にまで影響を与える。
3. 体幹の介入ではまず止めておくこと(等尺性収縮)を練習し、そのあと運動性を出していく。
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