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本日は股関節伸展の可動域制限に対して伸展ROMex.で良いのか?という内容について、前回の続きをお伝えします。
前回の記事はこちら↓
股関節伸展の可動域制限に対して伸展ROMex.で良いのか? from リハコヤ
股関節伸展の可動域制限に対して伸展ROMex.で良いのか?② from リハコヤ
股関節伸展制限の原因が関節包の場合の評価方法とは?
本日は関節包についてお伝えします。ROM測定をおこない股関節伸展に可動域制限があり、そのエンドフィールが関節包の可能性があると判断した場合、次にどのような評価をおこなえば良いのでしょうか?
関節包が原因の場合は、エンドフィールは急に硬くなります。関節包は関節の最も深部にあるため、直接的に評価することは難しいです。そのため、関節を誘導し骨頭を動かすことで前方関節包ないしは滑膜へ刺激をし、評価していきます。
具体的な評価の方法とは?
具体的には、整形外科テストのPatrick testを用います。
方法
- 測定したい側の下肢を屈曲・外転・外旋し、足部を対側の膝の上に置く。
- 膝とASISを固定し、膝を床方向に圧をかける。
- エンドフィールになったら前後どちらに違和感があるかを問診する。
これはてこの原理を利用したもので、大腿骨頭が作用点となることで前方関節包が伸張されます。Patrick test実施時に前方に疼痛や違和感があった場合、前方関節包の伸張性が失われている可能性があります。
このように、解剖学や筋・関節包・靭帯の走行を理解していると、整形外科テストなどでどこの組織をどのように動かしているのかが理解できます。そうすることによって、臨床で使える評価項目になってきます。少しずつ理解を深めていきましょう。
まとめ
股関節伸展の可動域制限に対して伸展ROMex.で良いのか?③
1. 股関節伸展時のエンドフィールが関節包靭帯由来だった場合、Patrick testをおこなう。
2. Patrick testはてこの原理を利用したもので、大腿骨頭が作用点となることで前方関節包が伸張されるため、実施時に前方に疼痛や違和感があった場合は前方関節包の伸張性が失われている。
3. 解剖学や筋・関節包・靭帯の走行を理解していると、整形外科テストなどでどこの組織をどのように動かしているのかが理解できる。
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