こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
前回はフレイルについて、今回はそのフレイルに似ているけど、どこが違うのか正直よくわからないサルコペニアについてお伝えしていきます。
サルコペニアって?
サルコペニアは加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下として定義されてきました。また筋量の低下とともに筋力または歩行速度の低下を伴った病態として認識されるようになってきています。
サルコペニアの分類
診断による分類
サルコペニア | 重症サルコペニア |
低骨格筋量+定筋力 | 低骨格筋量+定筋力+定身体機能 |
原因による分類
一次生サルコペニア | 加齢性サルコペニア |
二次生サルコペニア |
|
などがあります。
特に原因から考えると単なる加齢に伴う病態ではなく、日常生活の活動状況、疾患、栄養状態も関わってきます。
サルコペニアの診断基準
AWGS(アジアワーキンググループ)の診断基準が 2019 年 10 月 24 日改訂されました。
主に筋力、身体機能、骨格筋量で評価します。身体機能は歩行速度だけでなくSPPBを用いることも可能となりした。
フレイルとサルコペニアの違いは?
フレイルは様々な要因が重なって起きていると前回のブログでお伝えしました。
>>>フレイルとサルコペニアについて勉強してみた 〜フレイル編〜
フレイルは身体的要因、精神心理学的要因、社会的要因がありました。その中でも身体的要因の中の一つにサルコペニアが含まれるとイメージしていただくといいかと思います。
サルコペニアの介入
サルコペニアの介入もフレイルの時と同じく以下の3つが大きな柱になります。
- 運動:レジスタンス運動
- 栄養:タンパク質、特にアミノ酸の摂取
- 社会参加:活動低下の予防
サルコペニアの診断基準だけでなく、対象者が日常生活で何に困っているか?そしてどんな動きをしていうかなども合わせて評価して介入をしましょう。
まとめ
サルコペニアで大事なことは
- 加齢、活動低下、疾患、栄養状態と様々な原因がある。
- 社会的、精神心理的、身体的要因がある
- 運動、栄養、社会参加が大事
サルコペニアは介護予防のためには介入が必要な状態と言えます。適切に評価し、積極的に介入をしていきましょう。
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参考資料・文献
- Morley JE, Baumgartner RN, Roubenoff R, et al.: Sarco- penia. J Lab Clin Med 2001; 137: 231―243.
- 高齢者における加齢性筋肉減弱現象(サ ルコペニア)に関する予防対策確立の ための包括的研究研究班:サルコペニ ア:定義と診断に関する欧州関連学会 のコンセンサスの監訳と Q&A.厚生労 働科学研究補助金(長寿科学総合研究 事業),2012
- 運動器疾患でのサルコペニア拾い上げを目的としたSARC-F質問票の診断精度の検証と、SARC-F+EBM診断法の開発 The Journal of Nutrition, Health & Aging 2019; 23: 732-738.
- Cruz-Jentoft AJ, Landi F, Schneider SM, Zúñiga C, Arai H, Boirie Y, et al.: Prevalence of and interven- tions for sarcopenia in ageing adults: a systematic re- view. Report of the International Sarcopenia Initiative (EWGSOP and IWGS). Age Ageing 2014; 43: 748―759.
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