こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
前回は評価で何をみていいか分からないからリハビリテーション実施計画書を参考にしてみよう!ってところと計画書の最初の疾患の評価についてお話ししました。
>>>何を評価していいかわからないのでリハビリテーション実施計画書を参考にしてみた 〜これみなきゃそもそもリハできないじゃん〜
今回はその続きで対象者の機能についての勉強してみます!
リハビリテーション実施計画書、対象者の機能について
意識障害(JCS・GCS)
呼吸機能障害
酸素療法、気切、人工呼吸器の有無の他に、
- 血中酸素濃度(SPO2):96〜99%が正常
- 呼吸数:呼吸回数 12〜18回 / 分、
- 閉塞性肺疾患・拘束性肺疾患の有無
また運動機能(胸郭とか)とも合わせて呼吸状態を評価していきましょう。
循環障害
- 左心室駆出量(EF %):重度<29%<中等度<39%<軽度<49%<55%<正常
- 不整脈(有・無)
- 心拍数:65〜85回 / 分
危険因子
- 高血圧症
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 喫煙
- 肥満
- 高尿酸血症
- 慢性腎臓病
- 家族歴
- 狭心症
- 陳旧性心筋梗塞
- その他
ここまでは高リスクのバイタルに関わる項目となります。
摂食・嚥下障害
摂食・嚥下は食物を認知してから口腔内に運び咀嚼して食道まで送り込む間を指します。
摂食・嚥下に障害があると食物を傾向摂取できません。食物を摂取できない状態では誤嚥のリスクが高まるほか、栄養障害にもつながっていきます。
主なスクリーニング検査:反復唾液嚥下テスト
臨床検査:ビデオ嚥下造影検査(VF)
栄養障害
そもそも体が回復するにはその材料となるタンパク質が消化・吸収できている必要があります。栄養状態を必ずみるようにしましょう。
- 体重
- BMI
- 血中アルブミン濃度(タンパク質の摂取不足で低下):Alb正常値 4.0g/dl以上
*アルブミンの値だけでは詳しく分からないため精査が必要
排泄機能障害
尿意・便意の有無から排泄のコントロールができるかどうかです。
排尿障害
- 尿失禁:我慢できない、意図せず出てしまう。
- 排尿困難:一回の排尿に50秒以上かかる、途中で止まる、力む必要がある、残尿感がある。
- 頻尿:日中10回以上、夜間3回以上。
排便障害
- 下痢
- 便秘
- 便失禁
ここまでが吸収と排泄ですね。
褥瘡
栄養状態が悪い場合褥瘡の原因になります。褥瘡予防のためにもシーテォング、ポジショニングが必要になります。以降に出てくる身体機能と合わせて評価しましょう。
疼痛
疼痛の有無は非常に大切ですが、リハビリの目的は疼痛の改善ではありません。疼痛だけに囚われないように注意しましょう。
その他
基本的にここの項目は対象者のリスクと捉えてください。さらに項目順にリスクの高いものから低いものへと移行していきます。
ここの部分はリハビリ云々の前にそもそも生命維持に必要な項目になるのでかならずチェックしましょう!!
次は運動機能と脳機能について
ここまでは生命維持に関するリスクに関わる項目でした。高リスクから比較的リスクが低いものの順に並んでいます。ここの評価をきちんと行うことでリハビリテーションを行う上でのリスク管理の参考にしていきましょう。続いて運動機能と脳機能の項目ですが長くなってきたのでまた次回続きをお伝えします。
まとめ
対象者のリスクについて
- バイタルサインからチェック
- 吸収・排泄もできているかチェック
- 項目順にリスクの優先順位になっている
一つ一つ問題を整理しながらリハビリを進めていきましょう!
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