こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
今回はBPSモデルについてお伝えしたいと思います。
BPSモデルとは?
BPSモデルとはBio(生物)-Psycho(心理)-Social(社会)の略で、1977年にEngleという精神科医が提唱したモデルです。
それまでは病気をBiomedical Model(生物医学)モデルで病気の原因→疾患・障害という直線的な因果関係が想定されていましたが、BPSモデルは生物学的側面、心理的側面、社会的側面から包括して捉えるモデルです。
G L Engel The need for a new medical model: a challenge for biomedicine Scienc 1977 Apr 8;196(4286):129-36
要は病気の原因は単純に障害や疾病だけでなく、心理状態や社会的な要因なども含めて関与しているよ、という考え方です。
これをリハビリの場面で解釈すると、例えば
家に帰って生活をしたいというHOPEがあり、身体機能のレベルがほぼ同じの2人の対象者がいたとします。身体機能は変わりませんが、
- 一方の方は自宅退院
- 一方の方は施設入所
といった結果が出たとしましょう。
これをBiomedical Model(生物医学)モデルで考えると身体機能は両者の間でそこまで変わりはないので自宅退院と施設入所の差が説明つきません。
反対にBPSモデルで考えた場合、
- Bio(生物):両者とも同じ身体機能
- Psycho(心理):現在の状況、これからの状況への考えから、受容
- Social(社会):家族、家屋構造、地域環境など
のような形で心理状態、社会的な要因がHOPEの達成を妨げていると考えられます。そうするとHOPEを達成するためには心身機能に介入するだけでなく、心理・社会的要因にも介入する必要があります。
リハビリで大事なこと
リハビリの目的は機能改善や疼痛の除去ではありません。もちろんそれらは必要な手段の一つですが、そもそものリハビリの目的はWHOの定義では
「リハビリテーションは障害(能力低下や社会的不利)及びそれにもたらす状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。さらにリハビリテーションは障害者が環境に適応するた目の訓練を行うだけではなく、障害者の社会的統合を促すために全体としての環境や社会に手を加えることも目的とする。そして、障害者自身、家族、彼らが住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関係するサービスの計画や実行に関わり合わなければならない」
とされています。
リハビリを行う上で対象者の身体機能面だけでなく、心理状態や環境因子、個人因子を含めて包括的にみる視点を持つようにしましょう。そのために必要なのがICFの視点です。
まとめ
BPSモデルについて
- 生物・心理・社会を包括してとらえる
- 機能障害の改善だけがリハビリの目的ではない
- ICFの視点で見る
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