その場の変化が出ても次来た時元に戻ってしまっている理由

その場の変化が出ても次来た時元に戻ってしまっている理由

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

先日、「整形で働いていて、その場で動きをなんとかするのはある程度できるんですが、その後また戻ってしまうんです、どうしたら良いですか?」

といった質問をいただきました。今回はこちらに対して解説していきます。

 

治療なのか活動なのか?

みなさんにお聞きします。今やっているリハビリは

  • 病態に対する治療ですか?
  • 活動制限に対する介入ですか?

どちらでしょうか?

病態に対する治療は、この病態にはこの治療といった具合にある程度の正解があります。いわゆるガイドラインに出ているような疾患別のリハビリなどがそれにあたります。

対して活動制限に対する介入はこの状態にはこうするといったマニュアル的なものは存在しません。なぜなら活動はその人の数だけ活動の形があるからです。

そしてリハビリテーションで扱うのはほとんどが活動に対する介入です。病態に対する治療は急性期や回復期の初期に多少関わるくらいで、残りは在宅や施設、競技などのために必要な活動を習得する期間となります。

そして厄介なことに治療が終了しても活動ができるようになるとは限りません。

例えば

  • 脊柱圧迫骨折の骨癒合が済んだ後
  • THAのオペ後
  • 脳梗塞を発症してから6ヶ月以降

など、治療自体は済んでいますが、そのまま以前のような活動ができるといったらそうではありません。現在の状態でできる活動を獲得する必要があります。

 

病態に対する治療

対象:疾患

リスク管理:疾患の増悪、バイタルサイン

正解がある

 

活動制限に対する介入

対象:必要な活動全て

リスク管理:転倒

対象者の活動に併せて介入方法が無限にある

 

そしてほとんどの場合、現在の活動状況に併せて身体機能は適応していきます。なので病態に対して治療を行なっても、活動が変化していなければ体は元に戻ります。ここで冒頭の質問に戻ります。

「整形で働いていて、その場で動きをなんとかするのはある程度できるんですが、その後また戻ってしまうんです、どうしたら良いですか?」

この場合はその場で機能障害に対しては介入をおこなっていますが、そもそもの活動に対する介入をおこなっていないので、元の活動レベルに合わせた機能に戻ります。要は元に戻ってしまうことになります。

そこで大事になるのが活動に対する介入です。

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まとめ

その場の変化が出ても次来た時、元に戻ってしまっている理由

  1. 病態の治療と活動に対する介入がある
  2. 病態の治療をしても、活動が変わっていなければ元の機能に戻る
  3. 戻らないようにするためには活動に介入する

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