前腕の機能解剖について from リハコヤ

前腕の機能解剖について

毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。

 

本日は前腕の機能解剖についてお話ししていきます。

 

臨床で見落としやすい部分ですが、実は重要な部分です。

前腕がコントロールできるかどうかで生活の質が大きく変わってきます。

 

 

前腕の動きがなぜ重要なのか?

 

前腕は「手を対象の位置に合わせる」という役割があります。

 

例えば、縦手すりを掴もうとする/横手すりを掴もうとする/お茶碗を持とうとするとします。それぞれ、手はどのように動きますか?

この手の向きを対象の位置に合わせているのが前腕の働きです。

 

手関節(橈骨手根関節)は楕円関節なので2軸性の関節です。

背屈・掌屈・橈屈・尺屈にしか動かせないはずなのに、手首をぐるぐると回すことができるのはなぜでしょうか?

手首を反対の手でつかんだ状態でぐるぐると回してみると、橈骨が回るように動いているのが感じられます。

このことから手関節の位置を決めるときにも前腕が関わっているのがわかります。

 

手をしっかり使うには前腕回内外のコントロールが重要になってきます。

 

 

前腕の可動範囲は?

 

 

生活での前腕の可動範囲は回内50°〜回外50°、合計100°です。

最低でもこの可動域がなければ、生活の中で不便さが生まれると言われています。

 

 

前腕はどのように構成されているのか?

 

 

前腕は2つの関節で構成されています。

それは、近位橈尺関節と遠位橈尺関節です。

 

橈骨頭を軸にして、遠位では橈骨が尺骨のまわりをコンパスのように動きます。

なので、近位橈尺関節では橈骨頭が動いているか、遠位橈尺関節では橈骨が尺骨の周りを回るだけの可動域があるかどうかをみていくことが大切です。

 

 

前腕骨間膜とは?

 

 

次に、前腕のコントロールに重要な前腕骨間膜をみていきましょう。

前腕骨間膜とは、橈骨と尺骨の間にある膜のことです。

 

こちらも不全を起こしてしまっていると前腕回内外の動きに影響を与えます。

前腕骨間膜の不全による場合、前腕回内外時のend feelは軟部組織性で、筋と比べて少し伸びる感じが少ないように感じます。

そのような場合には前腕骨間膜に対してアプローチをしてみましょう。

 

 

まとめ

前腕の機能解剖について

  1. 前腕には手を対象の位置に合わせる役割があり、その可動域は回内50°〜回外50°である。
  2. 前腕を構成する近位橈尺関節と遠位橈尺関節は動きが異なるため、それぞれ可動域をみる必要がある。
  3. 前腕骨間膜の不全も前腕回内外の可動域制限になり得る。

 

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