毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
今回は、認知症をお持ちの方への介入についてお話します。
オキシトシンとアルツハイマー型認知症について
本日ご紹介する文献はこちらです。
https://research-er.jp/articles/view/90318
この研究は、オキシトシンがアルツハイマー型認知症に関連する神経活性の障害を改善するというもので、オキシトシンを分泌させた状態でアミロイドベータがどのような状態になったのかを測った研究です。
この研究の中では、『オキシトシンがアルツハイマー病の認知機能に関与しており、その分子メカニズムには、オキシトシン受容体、シナプスの可逆性に重要な役割を担うERK活性化およびCa2+透過性AMPA受容体が関与していることが示唆された』、と記載されています。
これは、オキシトシンを分泌させることによってアミロイドメータの生成が抑えられたということです。アミロイドベータは私たちにも生成されているものですが、それが蓄積されてしまうと、それが老人斑となり神経細胞を破壊し脳が萎縮してしまいます。
オキシトシンが分泌するためには、心地よい刺激が良いとされています。これをグルーミングと言います。
好きな人と一緒にいたり手を繋いだりするだけでもオキシトシンは分泌されます。なので、療法士は、認知症をお持ちの方との信頼関係を築き、その方が楽しいと思う活動を提供することが認知面へのアプローチになります。
このように、普段から文献を読む習慣をつけていると、根拠を持ってリハビリを提供することができ、それが自信にも繋がってきます。一日一つでも良いので文献に触れてみましょう。
まとめ
認知症をお持ちの方への介入
1. オキシトシンを分泌させることによってアミロイドメータの生成が抑えることができる。
2. オキシトシンが分泌するためには、心地よい刺激(グルーミング)が良いとされている。
3. 療法士は認知症をお持ちの方との信頼関係を築き、その方が楽しいと思う活動を提供することが大切である。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
↓ ↓ ↓
リハビリで悩む療法士のためのオンラインコミュニティ「リハコヤ」