毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日もある研究をもとに、階段昇降に必要な機能についてお伝えします。
参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17126461/
階段昇降に必要な関節の角度とは?
この研究では、18歳〜39歳の健常な男女が高さ18cmの階段を昇降する際の各関節の角度の平均を計測しました。
階段を昇る際には股関節屈曲65°、膝関節屈曲94°、足関節背屈11°底屈31°の角度が、階段を降りる際には股関節屈曲40°、膝関節屈曲90°、足関節背屈21°底屈40°の角度が必要になると述べられています。
この角度が分かっていると、臨床で階段昇降をする際に、どの部分の関節の角度が不足しているのかの参考にもなります。
ROM測定の角度の活用方法とは?
この数値は、ROM測定の際に一緒に考えてみてください。ROMを測定するだけでなく、その角度だとどんな動作ができるのかを一緒に考えるようにしましょう。
では、これらの角度を満たしていない場合、階段昇降は難しいのでしょうか?
環境的に昇らざるを得ない人はたくさんいます。そのような方はどのように登れば良いでしょうか?
例えば、健側がこれらの角度を満たしている場合は二足一段なら可能です。予後を予測して患側の回復が見込めない場合には二足一段の階段昇降の練習をしていくこともあります。
このように、ROM測定と動作の角度を同時に考えていくことが大切です。
ぜひ臨床に活かしてみてください。
まとめ
階段昇降に必要な機能について
1. 階段を昇る際には股関節屈曲65°、膝関節屈曲94°、足関節背屈11°底屈31°の角度が、階段を降りる際には股関節屈曲40°、膝関節屈曲90°、足関節背屈21°底屈40°の角度が必要である。
2. ROM測定の際には、計測した角度でどのような動作ができるのかを同時に考える。
3. 患側のROMが階段昇降に必要な角度を満たしていない場合、健側がその角度を満たしていれば二足一段の指導をする選択肢もある。
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