こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
前回は慢性疼痛、前々回は急性疼痛についてお伝えしました。どちらも過剰な不動は不動性疼痛を引き起こすため、早期からの運動と患者教育が大事とお伝えしました。
>>>痛みについて勉強してみた〜急性痛編〜
>>>痛みについて勉強してみた〜慢性疼痛編〜
でも、「痛みの無い範囲で運動してください」って言ってもなかなか運動してもらえないことってありませんか?今回はその運動を阻害する要因についてお伝えします。
教育と運動が大事
まず前提として、慢性疼痛に対する介入の第一選択は教育と運動です。教育と運動だけで改善がみられない場合にそれと並行して第二選択として徒手療法、薬物療法、それでも改善がみられない場合に第三選択として手術療法が推奨されています。
なので初期の段階での適切な運動とその運動をしてもらうための患者教育が必要になります。
運動を阻害する要因
運動を阻害する要因として
- 対象者自身の要因
- 医療者の要因
- 環境の要因
の3つがあります。
それぞれ細かくみていくと以下のようなものがあります。
対象者自身の要因
- 痛み自体、特に神経可塑性による痛みの伝導路の機能異常
- 恐怖回避志向、破局的思考などの思い込み
- 過度の機能障害
- 痛み自体の生理学的な知識不足
- 痛み=安静、運動=痛みを助長といった思い込み
- 抑うつ
- 自己効力感の低下
- 背景(過去の体験など)
医療者側の要因
- 痛みの生物医学モデルの固執
- 痛みの理解不足(心理学的、中枢神経的)
- 医療従事者間の意思疎通不足
- 運動の重要性・価値の共有不足
- 痛みの意味に関する対象者への教育不足
- 適切な運動を指導するための理解不足
環境の要因
- 運動する場所がない、または遠い
- 時間がない
- 運動に対する周囲の支援不足
- 運動指導を適切に受けられない
まず最初に何をするか?
これら全ての要因をクリアするのが理想的ですが、なかなか現実的ではありません。そこで優先順位が高く、一番クリアするのが容易なのが医療者側の要因です。
- 対象者へ痛みの機序を教育するには医療者自身がそれを理解している必要があります
- 対象者に運動の重要性や価値を理解してもらうには医療者自身が運動をして重要性や価値を実感する必要があります。
- 対象者とコミュニケーションを取る前に提供する医療従事者間でコミュニケーションを取り方向性を共有する必要があります
まず自分自身が痛みを理解し、運動をして痛みのない体を作りましょう。
股関節と体幹深層筋のコンディショニング
まとめ
痛みについて勉強してみた〜運動を阻害する要因編〜
- 痛みに対する介入は教育と運動が大事
- 運動を阻害する要因は対象者・医療従事者・環境の3つの要因がある
- まず医療従事者が変わることが必要!
対象者は思い通りにコントロールすることはできません。コントロールできるのは自分自身です。まず自分自身が痛みを理解し、運動をし、その重要性と価値を実感してから対象者に伝えてみましょう。
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