動作時に体幹をみるポイントfrom リハコヤ

毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。

 

本日は動作時に体幹をみるポイントについて、腹筋群に注目してお伝えします。

 

 

体幹が動くための条件とは?

 

 

体幹を屈曲したり伸展したりする際には、カップリングモーションの関係で石柱の回旋が生じます。

リーチ動作、寝返り動作、起き上がり動作、歩行の際にも脊柱の回旋は起きています。

 

このように動作時には脊柱の回旋を伴います。そして、脊柱の回旋が生じる際には胸郭の左右に捻れが生じます。

 

例えば、脊柱が右回旋する場合、右胸郭は内腹斜筋の働きによって骨盤方向へ引き付けられます。左胸郭は外腹斜筋の働きによって胸郭を反対側へ回旋させます。

このことから、動作をみるときには内腹斜筋・外腹斜筋の働きに注目することが重要であることがわかります。

 

 

一側下肢への体重移動の際の筋の働きとは?

 

 

一側下肢への体重移動の際、腰背筋群にはあまり変化は見られませんが、腹筋群には特に同側において筋活動に変化がみられます。これは、内腹斜筋の働きによるものであると考えられます。

 

動作時に体幹が崩れてしまう方に対して、内腹斜筋・外腹斜筋にも着目してみるといいかもしれません。

 

 

着座時はどのように体幹が動くのか?

 

 

着座時、多裂筋は求心性収縮にて体幹を伸展させ、内腹斜筋は体幹の伸展筋と胸腰筋膜を介して連結し、体幹の伸展を保持しています。

つまり、内腹斜筋は着座時に胸郭を骨盤方向に引き付け、さらに体幹の伸展を保持しています。

 

このことからも、内腹斜筋の作用が非常に重要であることがわかると思います。

 

 

内腹斜筋への介入方法は?

 

では、内腹斜筋に対して、どのように介入していけば良いのでしょうか?

 

まずは内腹斜筋のMMTをしっかりととるようにしましょう。そして、MMTの検査時に内腹斜筋の触診が同時にできると良いです。

内腹斜筋は、ASISの約2横指内側に触れた状態で、同側に回旋すると触れることができます。

 

機能解剖学を学ぶと、触診をする理由がわかってきますので、是非学んでみてください。

 

 

まとめ

 

動作時に体幹をみるポイント

1. 体幹の動きを伴う動作時には脊柱の回旋が生じており、脊柱の回旋が生じると胸郭の左右の捻れも生じる。

2. 動作時に体幹が安定しない方の動作をみるときには内腹斜筋・外腹斜筋の働きにも注目する。

3. 内腹斜筋のMMTをとる際には、内腹斜筋の触診もおこなう。

 

 

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