主訴、HOPE、need、目標設定が難しい!!

リハビリの目標設定

みなさんこんにちは、療活の大塚です。

理学療法士大塚久

療活してる?

先日介護付き有料老人保ホームから依頼を受けてリハビリ職向けに研修を行ってきました。
研修の依頼はこちらから>>>お問い合わせ(希望内容・時間・日程などを記載してご依頼ください)

ご依頼いただいた研修内容の希望は

  • 身体機能のアセスメント
  • プランニング
  • 機能訓練
  • 記録
  • 評価、モニタリングのポイント
  • 認知症の方への機能訓練方法

と言ったものでした。
特にリハビリ職の方々が悩んでらしたのが
「目標設定について」
でした。
僕自身も主訴やHOPE、need、短期目標、長期目標など設定に困った記憶があります。
そこで今回はこの点にフォーカスしてお伝えしました。
これらがうまく設定できない理由はまずはこれです。

それぞれの意味は?

まずそれぞれの意味を考えてみましょう

主訴:主な訴え
HOPE:希望、最近ではdemandを使うんですかね?demandの場合は要望です。
need:必要性
短期目標:短期的な目標
長期目標:長期的な目標
ざっくりとこんな感じでしょうか?
実はこの時点で上記の5つは2つのグループに分かれます。
ちょっと考えてみてください。


主観と客観


2つのグループは主観と客観です。
まず主訴、HOPE(demand)は主観グループに属します。
そしてneed、短期・長期目標は客観グループに属します。
主訴・HOPEは患者様のそのままの訴えが入ります。
例えば「肩が痛くて洗濯ものが干せない。洗濯物を干せるようになりたい」
と言った訴えの患者様がいたとします。その場合は
主訴:肩が痛い
HOPE:洗濯ものが干せるようになりたい
となります。

この主観的な訴えに合わせて
今必要なもの(need)、今後必要な機能や動作(短期目標)、最終的に必要な機能・動作(長期目標)を設定していきます。

主訴・HOPEのポイントは?

主訴やHOPEの設定は患者様の訴えそのままですので設定はそこまで困難ではないかもしれません。(実は最初に話すHOPEは本当のHOPEでない可能性もあります。そうなるとちょっと難しくなってきますがここでは割愛します)
ポイントはできる・できないに関わらずそのまま訴えを記入することです。

主訴:まずその場で訴えたこと
HOPE(demand):主訴が改善したら何をしたいか?どうなりたいか?具体的な目的を聴く

need、短期・長期目標のポイントは?

ここではあくまで客観的な視点が重要になります。
そこで大事になるのが現状を把握するための評価です。
現状を把握することで客観的に
need:いま必要なこと
短期目標:長期目標までのチェックポイント
長期目標:HOPEを達成するために現状でできる現実的な目標
を設定します。
「現状把握のための評価」には患者様の状態だけでなく、個人的な要因や環境も考慮する必要があります。
そこで必要になるのがICFになります。
環境因子にはリハビリを行う施設ももちろん考慮してください。
例えば同じ患者様だとしても

急性期の病院なら:回復期に転院するまでの間のリスク管理、廃用予防、機能回復など
回復期の病院なら:在宅復帰に必要な条件など
維持期なら:よりHOPEに近づくための目標など
がここでは設定されてくると思います。

ここの設定が変化してくるので自ずとアプローチも変わってきます
急性期:リスク管理、ポジショニング、機能訓練
回復期:機能訓練からADL訓練、在宅復帰を目的としたより在宅環境に近い場面での動作訓練
維持期:HOPEの達成に必要な環境設定など

ご本人から聴取できない場合は?

これもよくある問題ですね。僕も悩みました。
少し長くなってきたのでこれについては次回お伝えします。

まとめ

1、主観的な主訴・HOPEと客観的なneed、短期・長期目標に分けられる
2、客観的にするためには現状把握の評価が必要
3、現状把握の結果、目標設定しアプローチを決定する

主訴・HOPE(demand)という事実あり、
評価というフィルターを通して客観的に解釈してneed、短期・長期目標を設定
それに対してアプローチ(行動)を行う

皆さんも参考にしてみてください^^
ここがスムーズだと仕事がちょっと楽しくなってきますよ^^

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触診・アプローチ法とともに主訴・HOPEについての症例検討をICFを元に主なって行きたい方はこちら>>>【触診が苦手な方限定】6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナー

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