こんにちは、整形外科を辞めてからもう7年も経つんだなと、今年も残り3ヶ月となって思い出した理学療法士の大塚です。月日の経つのは早いですね。
今回は僕が整形外科に勤めていた時の話です。よくなってほしいけどよくなっては困るといった矛盾を抱えていました。
最初先輩に言われた言葉がずっと心に引っかかっていた
「外来の人は次も来てくれるように痛みはちょっとだけ残すんだよ、そしたら次も来てくれるじゃん」
実習中だったか、最初に勤めた療養型の施設だったか忘れましたが、その時の先輩に上記の言葉を言われました。
当時の先輩がどういう意図でこの言葉を発したかはわかりませんが、まだ経験も浅い僕は「そういうもんなのか、これが経営的な視点なのかな?」ぐらいに思っていました。ただその時は技術も不足していましたし、「痛みをちょっと残す」と思わなくても、痛みがゼロになってその日のリハビリを終えることはほとんどありませんでした。そんな気持ちで3年間療養型の病院に勤めました。
4年目に整形外科に転職
そして「患者さんがよくならないのはここが療養型の病院だからだ!」ととんでもない勘違いをして整形外科に転職。
そこで最初の言葉を思い出します。
「外来の人は次も来てくれるように痛みはちょっとだけ残すんだよ」
- 患者さんは治りたくてきている
- でも病院としては治ってしまうときてくれなくなるから治らないでほしい
当時の僕はこの矛盾の答えが出せずにいました。きっと客観的に見ているみなさんならそんなの「病院の都合だろ」とかすぐわかると思うのですが、当事者の僕にとってはそんなに簡単ではない。なぜなら
- 自分の担当の時間に予約が入っていないと院長になんやかんや言われる
- 空いてる時間があると患者さんに「あの先生暇そうね、人気ないのかしら」って思われる
- 予約でいっぱいで忙しい方が仕事している感じがする
などそもそもは自分が恥かきたくない、怒られたくない、仕事してる感がほしいといった自分の保身のためにしていることだったんです。だから自分では答えが出せませんでした。
きっと変化するのが怖かったんだと思います。
きっかけはこの一言
どこかに矛盾を感じながら仕事をしていると当然うまくいきません。そんな中患者さんにこんなことを言われます。
「大塚先生は話はしてくれるけど、体はよくならないよね」
ハンマーで頭を思いっきり叩かれたような衝撃でした。恥かきたくないな、とか怒られたらやだなとかそんなもんじゃなく体の底に届くような衝撃でした。
僕は理学療法士
「理学療法士及び作業療法士法」第2条には「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。
もちろん患者さんに寄り添い、話を聞くのは大前提ですが、「基本動作能力の回復」が仕事です。そのための知識、技術を実践できることが大切です。
基本動作能力を回復するには?
まず1、基本動作分析ができること、2、分析した結果に対して局所の評価をして仮説を立てること、そして3、仮説を検証すること。この3つが必要です。
まず基本動作の分析についてはこちらの記事を参考にしてください。
>>>『動作分析が苦手な理由はこれです!』
「外来の人は次も来てくれるように痛みはちょっとだけ残すんだよ、そしたら次も来てくれるじゃん」
もしあなたの心の中にこれと似たような言葉があるなら、「そういう自分もいたな」と過去のものにしましょう。
もしあなたが自分の大切な人にリハビリをすることになったら、ちょっとだけ痛みを残して次も来てもらいたいと思いますか?
目の前にいる患者様も「誰かの大切な人」です。目の前の人に今できることをできる範囲で全力を尽しましょう。
みなさんはすでに国家資格を持った療法士です。すでに全力を尽くすだけの力は持っています。もし力の使い方がわからなければいつでも療活に来てください。
療法士活性化委員会はあなたが全力を尽くせるよう最大限サポートします。
大丈夫、できるよ。
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