みなさん、こんにちは!
整形外科クリニック勤務、理学療法士の林です。
みなさんは臨床で膝関節疾患の患者さん、利用者さんは担当しますか?
私は以前は回復期病院に勤め、現在は整形外科クリニックに勤務していますので、
担当することがとても多いです。
臨床をする中で感じる疑問は
・「どんなアプローチをすればいいのだろう」
・「評価って何をすればいいのだろうか」
・「リスク管理はどうするの?」
そんな事を悩むと思います。
正直たくさんの意見、文献、研修会があって混乱しますよね?
私も色々と勉強してきましたが考える事が多すぎて嫌になってしまうことがあります。
そこで今回は「膝関節疾患に対する歩行観察」の方法をお伝えします。
一緒に勉強して患者さん、利用者さんを少しでも笑顔にしていきましょう!
【目次】
1、歩行観察の考え方
2、歩行観察の方法
3、まとめ
1、歩行観察の考え方
まず、歩行時に必要な膝関節の可動域と筋活動を知る必要があります。
- 膝関節の可動域
立脚期:屈曲0~40°
遊脚期:屈曲0~60° - 膝周囲筋の筋活動
大腿四頭筋:立脚期前半、立脚期後半、遊脚期初期
ハムストリングス:遊脚期後半
歩行で膝関節は90°まで屈曲する必要はなく、
術後でも0~60°まで屈曲できれば構造上は可能です。
また、膝周囲の筋は広い歩行周期で活動しますが、その収縮様態は遠心性収縮という特徴があります。
そのためMMTの評価結果と必ずしも一致しないことがあります。
膝関節の関節可動域や筋活動は見る範囲が多いため、ポイントを絞らないと観察することが困難です。
2、歩行観察の方法
歩行観察では立脚後期に膝関節が伸展しているか確認していきます。
立脚後期に膝関節伸展をみる理由は重心が前方に効率的に移動しているかを確認するためです。
歩行とは重心を目的の方向(今回の場合は前方)に移動する動作です。
効率的に重心を前方に移動するためには立脚後期、つまり股関節と膝関節の伸展が必要になります。
なので立脚後期に膝関節の伸展を観察します。
観察の方法は矢状面と前額面に分けて観察しましょう。
矢状面
ポイント:
立脚後期で膝関節が伸展しているか
前額面
ポイント:
立脚後期に膝関節が左右に動揺していないか
上記の立脚後期に膝関節の状態を確認すると患者さん、利用者さんの膝の様子が診れます。
もし膝関節に問題がないのに歩行障害や痛みがある時は隣接する股関節や足部、もしくは体幹に問題がある可能性があります。
3、まとめ
- 歩行時の膝関節の可動域と筋活動を知る
- 矢状面と前額面で分けて観察する
- 膝に問題がない時は隣接する股関節・足部をみる
実際に実践するのは難しいかと思いますが、
明日から1つでも行うことで患者さん、利用者さんの笑顔を引き出していきましょう!
[デモンストレーション]
一緒に学びたいと思う方はこちら>>>「1単位で変化を出す 膝関節疾患に対する評価とアプローチ」
療法士活性化委員会
認定インストラクター
林凌磨
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