毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!
問21 ICF の評価点とその内容の組合せで正しいのはどれか。
- 活動と参加の能力の評価点 促進あるいは阻害する程度
- 環境因子の第一評価点 個人の遂行能力
- 身体構造の第一評価点 機能障害の程度や大きさ
- 身体構造の第二評価点 各身体部位における変化の性質
- 心身機能の第一評価点 構造障害の程度や大きさ
解答
4
解説
ICFの目的は
「健康状況と健康関連状況を記述するための,統一的で標準的な言語と概念的枠組みを提供すること」です。
ICFは大きく2つの構成要素からなり、
- 生活機能と障害
心身機能と身体構造
活動と参加 - 背景因子
環境因子
個人因子
と分けられます。
各構成要素はさまざまな領域からなり、それぞれの領域はカテゴリーに分かれ、それらが分類の単位となります。個人の健康状況や健康関連状況は適切なカテゴリーコードを選び、それに評価点(qualifiers)をつけることによって記載されます。評価点とは数字のコードであり、そのカテゴリーにおける生活機能や障害の程度または大きさ、あるいは環境因子が促進因子または阻害因子として作用する程度を明らかにします。
各項目の評価点はこちら
これを問題文に当てはめてみると
- 活動と参加の能力の評価点 促進あるいは阻害する程度
介助なしの制限なので間違い - 環境因子の第一評価点 個人の遂行能力
阻害因子と促進因子 とのそれぞれの程度を示すなので間違い。 - 身体構造の第一評価点 機能障害の程度や大きさ
構造障害の程度なので間違い - 身体構造の第二評価点 各身体部位における変化の性質
これは正解 - 心身機能の第一評価点 構造障害の程度や大きさ
機能障害の程度なので間違い
なので解答は4になります。
これを臨床で活かすには?
ICFは本来コード出表記します。コードで表記すること国や地域、職種などを超えて世界中で共通の表記として表されるものです。正直、症状すべての状態をコードであらわすことは現実的ではありません。
ここで大事なことはICFはモデルだと言うことです。リハビリの対象者をICFのモデルで捉えることにより、GHOPEが達成されない原因を目の前で起きている機能障害や能力障害だけでなく、環境因子や個人因子といった背景に目を向ける事ができるようになります。対象者を疾患から見るのではなく、疾患を持っている一人の人間として捉えてみましょう。
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