バランスに必要な足部の評価について勉強してみた

バランスに必要な足部の評価について勉強してみた

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

前回はバランスを取るための方法としてhip Strategyがあり、股関節の可動性を評価する必要があるとお伝えしました。
>>>バランスに必要な股関節の評価について勉強してみた

下肢のバランスを取る戦略としてもう一つankle Strategy(足関節戦略)があります。今回はバランスと取るために必要な足部の評価についてお伝えします。

 

足部を運動器・感覚器として捉える

姿勢制御の戦略の一つに足関節戦略(ankle Strategy)があります。支持基底面と重心線の関係からバランスが崩れそうになったら足部の機能を使って重心線を支持基底面内に留める反応です。もちろんこの運動器としての役割も大切ですが、足部には感覚器としても重要な役割を担っています。

 

ペンフィールドの脳地図では運動野と感覚野がこのように表現されています。

ペンフィールドの脳地図

手に関しては運動野に比べて感覚野のほうが小さいですが、足部は運動野に比べて感覚野のほうが大きく表されています。

ペンフィールド脳地図

つまり足部は運動器としての機能に加えて感覚器としても重要な役割を持っています。

 

足部の評価

ADLは基本、坐位、または立位で行うことがほとんどです。なので坐位または立位で現状できていないADL動作を評価しましょう。

立位での足部の評価

足部が運動器、感覚器として機能するためには下腿が床面に対して垂直である必要があります。そこで下腿が垂直に維持できるかどうかの評価を行います。

スクワッティングテスト

スクワッティングテスト

検査側下肢を一歩前に踏み出しその位置を維持してもらいます。

そのまま検査者は膝を前内側、前外側、後内側、後外側の4方向に外乱を加え、下腿が垂直の位置を維持できるかどうかを評価します。

 

局所の評価

局所の評価では足関節の

  1. 背屈/底屈
  2. 内がえし/外がえし

をPassive、Activeで評価します。

 

また足関節背屈に必要な近位脛腓関節の前方への可動性を評価します。

  1. ActiveROM→主動作筋の筋力低下・筋不全or拮抗筋の伸長性の低下
  2. PassiveROM→拮抗筋の伸長製の低下or関節包内の問題

の問題点を抽出し、アプローチを行い検証を行います。

 

足部のアーチの評価

  • 横アーチ:第2中足骨の可動性
  • 内側縦アーチ:舟状骨の床面からの高さ(2横指以上)
  • 外側縦アーチ:立方骨の可動性

を評価します。

 

足底の評価

足底の触診を行い

  1. 硬結部分がないかどうか
  2. 触られている感じがあるかどうか
  3. 足指を他動的に伸展したときに足底筋膜が張るかどうか

を評価してみましょう。

 

アプローチ

距腿関節のモビライゼーション

近位脛腓関節のモビライゼーション

前脛骨筋のリリース

後脛骨筋のリリース

腓骨筋のリリース

足底筋膜のリリース

介入後に再評価してADL動作が変化を確認してみましょう。

まとめ

バランスに必要な足部の評価について

  1. バランスを取る上で足部は感覚器としての機能も意識する
  2. 背屈/底屈,内がえし/外がえしをPassive、Activeで評価する
  3. アーチ、足底の状態についても評価する

ADL動作は基本、坐位または立位で行います。その際に足底に機能不全があると姿勢が安定しません。必ず足部の評価を行うようにしてみましょう。

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