毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
脳卒中後は高次脳機能障害をお持ちの方が多いと思います。それに対してどのようにアプローチしていけばいいですか?といった質問を受けることがあります、正直に言いますと、この高次機能障害に対してこのアプローチというものはありません。
評価は結果だけではない
例えば「注意障害の方に対してTNTを取りました、〇〇秒でしたどう考えますか?」と言われてもわかりません。
この結果だけでなく実際の検査中に
- ペンは離さなかったか?
- 周囲をキョロキョロしなかったか?
- 途中で話し始めたりしなかったか?
など検査の過程を観察することが大事になります。
これが一番の評価になります。
介入方法は?
検査の過程を観察して、できていない、難しいポイントを見つけてそこに対して段階的に介入していきます。
段階付けは
- 考える必要はあるけど失敗しないレベル
の介入を目指して介入していきましょう。
評価をする場合の注意点
本当に高次脳機能障害なのかを考える必要があります。その際に必要なのが評価の順番です。
例えば
ペンを使って文字を書けない
という現象があった場合、注意障害なのか、失行によるものなのかわかりません。
そこで検査の順番は
- 注意:まず集中できるか?
- 失認:そのものを認識できているか?
- 失行:その使い方を理解でいているか?
- 記憶:行為自体を覚えているか?
- 遂行機能:行為を効率的にできるか?
の順で見ていくと整理されます。
そしてこのときも大事になるのが評価結果だけでなく評価過程を観察して記録するようにしましょう。
まとめ
高次脳機能障害に対して
- 評価の結果だけでなく過程を観察する
- 観察して難しい所に段階的に介入する
- 評価の順番を意識する
評価をするとその結果ばかりに目が向きますが、結果とともにその結果をどうやって出したか?という過程に目を向けてみましょう。
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