パーキンソン病について勉強してみた その1

パーキンソン病について勉強してみた その1

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

先日リハコヤ内で「みなさんが解説してもらいたい疾患はありますか?」と質問したところ「パーキンソン病について解説してもらいたい!」っと言ったご意見が多数あったので今回はパーキンソン病についてお伝えしていきたいと思います。

 

パーキンソン病とは

振戦、動作緩慢、筋固縮、姿勢保持障害を主な運動症状とする病気です。中脳黒質のドーパミン神経細胞が減少することにより、症状が起きるとされています。現在はドーパミン細胞が減少する理由としてαシヌクレインというタンパク質が蓄積することで起こるとされていますが、原因は解明されていません。また腸管内のアウエルバッハ神経叢(Auerbach plexas)の変性も病初期から認められており、全身の疾患であるとされています。

 

大きく分けて

  • 運動症状:無動、筋強剛、安静時振戦、姿勢反射障害
  • 非運動症状:自律神経症状、認知障害、嗅覚障害、睡眠障害、精神症状、疲労・痛み、体重減少

に分けられます。

また運動症状が動きが小さくなる傾向にあることから、2次的な廃用症候群が起こりやすくなります。なのでパーキンソン病の対象者の方には運動による2次的な廃用症候群を予防する必要があります。

 

パーキンソン病の分類

ホーン・ヤールの分類

  • ステージ1:一側性
  • ステージ2:両側性
  • ステージ3:姿勢反射障害、日常生活に介助が必要
  • ステージ4:歩行が介助なしになんとか可能
  • ステージ5:歩行は不可。車椅子、ベッド上での生活

リハビリでよく利用される段階にホーン・ヤールの分類があります。この特徴から考えると

ステージ1〜3→転倒予防

ステージ3〜5→誤嚥の予防

が大きな目的となります。

 

なぜ動きが緩慢になるのか?

パーキンソン病は中脳黒質からのドーパミンの分泌量が低下します。

ドーパミンには

  • 中脳線条体ドーパミン経路:運動調節
  • 中脳辺縁系ドーパミン経路:認知、学習、記憶
  • 中脳皮質系ドーパミン経路:感情、報酬、快感

のような作用があり、中脳線条体ドーパミン経路のドーパミンが低下すると相対的にアセチルコリンの濃度が強くなります。

アセチルコリンは筋収縮の促進、副交感神経系活性化による脈拍の低下、唾液の分泌を行います。その結果パーキンソン病では筋固縮や溜飲が見られるようになります。

ここで大事なことは中枢系の問題に対してはドーパミンの分泌を促すなどの行為はリハビリでは対応できません。なので薬物治療と並行してリハビリでは2次的な廃用予防を行うことが大切です。

要はリハビリでできることとできないことを明確にすることで、薬と運動を併用して運動機能の維持を行っていきましょう。

 

リハビリの対象となるのは?

多くの場合リハビリの対象となるのはステージ3〜4程度になった頃からだと思います。しかしこの頃ではすでに姿勢反射障害が出現し、起立・歩行にも介助が必要なレベルとなっており、パーキンソン病による運動機能の低下とともに不動による機能低下が見られていると考えられます。

なので、できる限り早期のステージ1,2の段階からリハビリとして介入していくことが望ましいと考えられます。

特にそのステージ1,2では姿勢反射障害は見られていないため、自律神経症状、嗅覚障害、精神障害、睡眠障害、体重減少などからもしかしたら?という視点で見ていきましょう。

次回から具体的にリハビリに介入方法についてお伝えしていきます。

 

まとめ

パーキンソン病について勉強してみた その1

  1. 運動症状と非運動症状がある全身性の進行性疾患
  2. 運動症状に伴って2次的な廃用が起きやすいので動くことが大事
  3. ステージ1〜3は転倒予防、ステージ3〜5は嚥下障害を大きな目的とする

パーキンソン病は様々な症状が見られ、ほんとに人によって違う疾患です。また進行性の疾患であることから治すことはでみませんが、二次的な廃用予防は大きな効果を発揮します。早期の段階で状態の異変に気づき介入できるようにしてきましょう。

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