こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
先週は運動学習の小脳の役割についてお伝えしました。小脳は正解が決まっている「教師あり学習」を行う部位でした。そのため「正しい運動」を視覚的、体性感覚的に適切に入寮していく必要があります。小脳編についてはこちら>>>運動学習について勉強してみた 〜小脳編〜
今回は「強化学習」の役割がある大脳基底核についてお伝えしていきます。
大脳基底核とは
大脳基底核は、大脳皮質と視床・脳幹を結びつけている神経核の集まりです。線条体・淡蒼球・黒質・視床下核からなります。
運動学習は大きく
- 教師あり学習:小脳
- 強化学習:大脳基底核
- 教師なし学習:大脳
に分けられます。
大脳基底核の運動ループは以下の様になっています。
この運動ループの他にも
- 眼球運動ループ
- 認知ループ
- 辺縁系ループ
が存在します。
強化学習について
大脳基底核での運動学習はある運動を行った場合の報酬を予測します。その予測した報酬に対し、得られた報酬がどの程度だったかかでシナプスの活性を変化させ運動学習していきます。要は報酬が期待よりも大きかった場合、その運動を強化し、期待通りの報酬を得られなかった場合、その運動を弱化させます。
強化学習で大事になるのが
- 報酬
- 難易度
です。
報酬
報酬の一つとして挙げられるのが承認です。
具体的には、称賛、立場、地位、金銭などが挙げられます。リハビリで行うならば称賛が一般的に利用しやすいです。
また客観的な数値での評価も重要になります。
難易度
課題の難易度が高すぎると失敗による負の強化、課題の難易度が低いと学習効果はありません。なので適切な難易度の設定が重要になります。
例えば動作で考えるなら、代償動作を使って努力的な動作での課題の遂行は難易度が高すぎます。なので歩行で過剰な努力をしている場合は平行棒内、または座位での訓練など課題を調節する必要がります。課題を決定するために必要なのが評価になります。評価についてはこちら>>>【評価が苦手な方限定】効率的に評価をしアプローチの効果を最大にするためのAssessmentコース
まとめ
運動学習について勉強してみた 〜大脳基底核編〜
- 大脳基底核は強化学習を主に担当している
- 強化学習には適切な報酬と難易度の設定が必要
- 適切な設定を行うためには評価が大事
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