こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
先日骨折の患者さんについてのご質問をいただいたのですが、質問を整理すると立位でのバランスの低下に悩んでいるようでしたので、今回はバランスについてお伝えしていきます。
バランスとは
バランス能力とは、静止または動的動作における姿勢維持の能力のことで、この能力は感覚系・中枢司令系・筋力系などの要素によって決まります。
姿勢の保持は、視覚情報・体性感覚情報(筋・腱・関節からの情報、足裏等の圧感覚情報など)・前庭系の情報(内耳の三半器官)などを基に脳が中枢処理を行ない、出された司令を骨格筋が実行することでなされます。これらの総合的な機能がバランス能力に関わっています。
eヘルスケアネット 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
つまりバランスを取るためには
- 視覚情報
- 体性感覚情報
- 前庭系の情報
が適切に入力され、脳内でその情報を統合し、適切なバランスを取るための指令を筋骨格系が実行できて始めてバランスが取れるということです。
バランスを取るってどういうこと?
バランスを取るためには大きく分けて2つ。
- 支持規定面内に重心をコントロールすること
- 新たな支持規定面を作ること
に分かれます。
この2つのどちらかを用いてバランスを取っています。
例えば
- 立ち直り反応などは支持規定面内に重心をコントロール
- 寝返り・起立・歩行などは新たな支持規定面を作る
と考えられます。
立位でバランスを取るために行う戦略は?
立位でバランスを取る時に行う戦略としてあるのが
- hip strategy(股関節)
- ankle strategy(足関節)
- stepping strategy(一歩出す)
です。
- hip strategy(股関節)、ankle strategy(足関節)は支持規定面内に重心をコントロールする
- stepping strategy(一歩出す)は新たな支持規定面を作る
に当たります。
戦略が使えるには?
これらの戦略を使うには最初にお伝えしたバランスに必要な要素
- 視覚情報
- 体性感覚情報
- 前庭系の情報
と
- 筋骨格系の実行能力
が必要なわけですが、全て一度にみると訳がわからな区なります。
そこで
- 体性感覚情報→筋骨格系からの情報(関節位置覚、運動覚、触圧覚など)
- 筋骨格系の実行→筋骨格系
の両方に共通する筋骨格系の評価と介入から行ってみましょう。
筋骨格の評価といえば
代表的な筋骨格系の評価といえば
- ROM
- MMT
です。
まずこの2つを評価してみましょう。
そしてバランスをとるという点で筋肉を評価するときに覚えていて欲しいのが、筋の収縮形態。
- 求心生収縮
- 静止性収縮
- 遠心性収縮
がバランスを取りたい状況と同じ角度で発揮できるかを評価してみましょう。
介入方法は?
介入の方法は3段かい
- 動きやすい状態にする
- 意識的に動かす
- 無意識で使う
で行っていきます。
1の動きやすい状態にするのは関節モビライゼーション、筋膜のリリースなど、
2意識的に動かすのは運動療法
3無意識で使うにはADLに直結した訓練が必要になります。
詳しくはこちら>>>【触診が苦手な方限定】ROMexを効率的に行うための触診・アプローチ法セミナー
まとめ
バランスについて勉強してみた
- バランスをとるには視覚・体性感覚・前庭の情報が必要
- 実行するための筋骨格の機能が必要
- まずはROMとMMTを評価する
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