毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
反射検査って正直よくわからなくないですか?反射が出たからどうなのかとか、どうやって介入するのか?そこの統合と解釈についてお伝えします。
反射でわかること
反射検査でわかることは
- 末梢性の神経障害
- 中枢性の神経障害
のどちらかがわかります。
また末梢性だった場合は
- 神経根の問題
- 末梢神経の問題
のどちらかをMMT、感覚検査を用いて解釈していきます。
神経支配と感覚を確認しておく
各反射検査がどの髄節なのか?どこの神経由来なのかを確認しておきましょう。
- 上腕二頭筋:C5,6
- 上腕三頭筋:C6-8
など
- 上腕二頭筋:筋皮神経
- 上腕三頭筋:橈骨神経
- 腕橈骨筋:橈骨神経
など
感覚検査
デルマトームももちろんですが皮膚節も確認しておきましょう。
例えば
末梢神経であれば
反射検査→橈骨神経あたりに問題がありそう
上腕三頭筋のMMT→筋力低下
感覚検査→橈骨神経領域の感覚低下
→橈骨神経領域の神経障害が考えられる。
神経根であれば
反射検査→C6,7が怪しい
感覚検査→C6,7が怪しい
筋力検査→上腕三頭筋の筋力低下あり
→C6,7の神経根の問題が考えられる
といった解釈になります。
ケーススタディ
例えばこんな症例の方がいたとします。
反射検査
- 大胸筋:減弱
- 腕橈骨筋:減弱
- 上腕二頭筋:減弱
- 上腕三頭筋:減弱
- 膝蓋腱反射:正常
- アキレス腱反射:未実施
筋力検査(R/L)
肩関節
- 屈曲2/3
- 外転2/3
- 外旋3/3
- 内旋3/3
前腕
- 回内3/3
- 回外4/3
肘関節
- 屈曲2/3
- 伸展3/3
手関節
- 掌屈3/4
- 背屈3/4
感覚
- 右手 C6-7領域 脱失
- 左手 C7,8領域 脱失
この方の場合
反射検査
全体的に減弱しています。そのことから神経が分枝する前の神経根、腕神経叢あたりの障害が疑われます。
筋力検査
肩関節、肘関節、前腕、手関節の全体的に低下が見られます。なのでこちらも神経根、腕神経叢あたりの障害が疑われます。
感覚検査
脱失している部分は橈骨神経、正中神経支配領域の問題と考えられます。腕神経叢の問題だとしたら上肢全体に感覚の低下が考えられます。
なので3つの検査を統合して解釈すると
C6-8の神経根の障害が疑われます。
そこで介入としては椎間関節の滑走性を改善するような介入をしていきましょう。
まとめ
反射検査と感覚・MMTの統合と解釈について
- 反射検査の髄節、支配神経を確認しておく
- 筋力検査、感覚検査も合わせて行う
- 一つの検査で判断せずに、統合して解釈する
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