はじめまして。OTの保田です。老人保健施設に10年勤めています。
老健では、ご利用者様のほとんどがご高齢である為、今ある能力を活かせる様な、ADL場面での環境設定や残りの人生をどう楽しく過ごしてもらえるか? など身体機能面以外の視点から、介入させて頂くことも多いです。
でも中には「歩きたい。」「歩いて、買い物に行きたい。」と希望される方もおり、歩行分析が出来ないといけないな~と思うことも多いのも現状です。
皆さんも同じように、
OTだけど「歩行分析が出来たら…」「もっと身体機能がわかったら…」
と思うことはありませんか?
そこで、私と同じ様に悩んでいる方にも「歩行の見るポイント」や「身体機能面からの介入方法」など情報を共有出来たらと思います。
今回のパート1では、効率よく歩く為に必要な条件をお伝えします。
◉歩きやすい歩行の条件
健康な人でも歩き方は人それぞれです。それは、なぜか?
- その時の身体の状況
- 生活している環境
- 立ち振る舞い方
- 子供の時に身につけた能力(運動が得意・苦手など)
人によってそれぞれ違うので、そもそも元々もっている能力というのが違うからです。
なので、健康な人でも歩き方はみんな違います!違っていいのです!!
でも多くの研究によって、効率的(スムーズ)に歩く為に必要な「前提条件」や「基本的な能力」はあると証明されています。
それは…
- 健康な心肺機能
- 健康な関節(骨や関節包・靭帯)
- 健康な筋肉、筋緊張、知覚
- 目が見えること
- 意欲
- どんな時でも、バランスを保てる能力
- 歩行しながらも、手を独立させて使うこと(杖をつく、買い物等で物を取るなど)
- 必要な時に力を強く入れたり、力を抜いたりすること
まだまだ他にもありますが、効率よくスムーズに歩く為には、
この様な条件や能力が必要とされています。
◉意欲が大切!
「観察による歩行分析」の本によると…
意欲は歩くための必須条件としています。
以前までは、間接的にしか影響しないと思われていた意欲ですが、最近の研究では「歩きたい」という意欲や喜びなどの感情が、運動・動作に直接的に大きく影響を与えるとしています。
どんなに動ける身体機能があっても、「歩こう!」「歩きたい!」と思わないと、歩けないですよね。
なのでOTとして、この意欲を引き出すということも、とても重要になってきます。
ここはOTの得意分野ではないでしょうか!!!
患者様・利用者様が何に興味や関心を示すか?
- どの様な人生を歩んできたのか?
- どんなキャラクターの方なのか?
など背景を知ることで、意欲を引き出すヒントが得られるかもしれません。
◉歩く目的
歩く為に「意欲が大切」というお話はさせてもらいましたが、それと共に、歩けたら何がしたいか?何で歩きたいか?を知ることが大切です。
歩く=移動する
移動した先にしたい事(目的)があるから、私たちは歩いています。
例えば…
- トイレに行きたいから歩く
- 仕事に行くから歩く
- 買い物の為に歩く
- 食べに行きたいお店があるから歩く
- 外の景色を見たいから歩く
どうしても、歩行を見ようとしすぎると、歩行することが目的になってしまいがちですが、歩きはあくまで移動手段です。
患者様・利用者様も同じで、歩いた先にやりたいことがあるのです!!
ぜひ、歩いた先の「したいこと=目的」も見つけていきましょう!
◉まとめ
今回のポイントを3つにまとめると…
- 人によって歩き方は異なるが、効率よく歩ける条件や機能はある
- 歩きたい!歩こう!と思う、意欲は必須
- 歩いた先の「したいこと」「出来る様になりたいこと」など、目的を見つけていく
です!参考にしてください。
次回は…
「歩行に関する要素」についてお伝えします。
OTで歩行分析ができないと悩んでいる方には、、、
>>>【OT限定】OTのOTによるOTのための歩行セミナー
療活では患者さん、利用者さんの目的を達成のサポートができる療法士が増えることで療法士自身も、患者さん利用者さんも笑顔になることを目的に活動しています。
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