起き上がりの動作分析② from リハコヤ

毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。

 

本日も起き上がりの動作分析についてお伝えします。

 

前回の記事はこちら↓

起き上がりの動作分析① from リハコヤ

 

 

起き上がりの第3相について

 

 

起き上がりの第3相は、上部体幹が捻れon elbowになるところです。このときに必要な要素は肩関節の安定性と肘関節の安定性です。

本日は肘関節の安定性についてお伝えしていきます。

 

 

肘関節の安定性について

 

 

 

肘関節が安定することで、前腕にて支持基底面が作られ、on elbowが可能になります。

また、支持基底面が前方に広がることによって頭部が前方に移動しやすくなるので、この後on handへ移行しやすくなります。

 

 

肘関節の安定性に寄与しているのが上腕三頭筋です。

第3相後半は、体重を支持する場所が肘から手根に移動します。上腕三頭筋は、前腕と上腕とを連結し、前腕部で支持基底面を作るのに役立っています。

 

 

上腕三頭筋の解剖学

 

 

上腕三頭筋の解剖学を確認しましょう。

 

上腕三頭筋内側頭の深層部は、関節筋として肘関節後方関節包へ進入します。これにより、肘関節伸展時の関節包の挟み込みを防止する役割があります。

つまり、上腕三頭筋は肘関節の後方の安定性に寄与しています。

 

 

上腕筋の解剖学

 

 

上腕筋の解剖学も確認していきましょう。

 

上腕筋の深層繊維群は、肘関節前方関節包に直接停止しています。これらの繊維群には、肘関節を屈曲した際にたるむ関節包を収縮とともに引き出す、関節筋としての役割があります。

 

 

上腕筋・上腕三頭筋の評価のポイントとは?

 

上腕筋と上腕三頭筋は隣り合うように走行しているため、滑走性が低下している場合があります。上腕筋・上腕三頭筋のMMTを見る前に滑走性を確認してみましょう。

確認の仕方は、上腕筋と上腕三頭筋の筋間を触診し、圧痛があるかどうかを確認します。

 

滑走性に問題がなければMMTを見て、なぜon elbowが上手くいかないのかを考えていきましょう。

 

次回は第4相の前腕〜手関節についてお話ししていきます。

 

 

まとめ

 

起き上がりの動作分析②

1. 起き上がりの第3相に必要な要素は、肩関節と肘関節の安定性である。

2. 肘関節の安定性に寄与している筋は、上腕筋と上腕三頭筋である。

3. 上腕筋と上腕三頭筋は隣り合うように走行しているため、滑走性が低下している場合がある。

 

 

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