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本日は胸郭出口症候群の概要についてお話ししたいと思います。
胸郭出口症候群の分類とは?
胸郭出口症候群は「神経型」「血液型」「混合型」の3つに分類することができます。胸郭出口症候群の95%以上が「神経型」です。
姿勢による神経型の分類について
神経型はさらに3つに分類することができます。
圧迫型は全体の10〜20%で、症状は上肢の疼痛や手指の膨張感です。圧迫型は男性に多く、いかり肩によって引き起こされます。
前斜角筋と中斜角筋の間には、腕神経叢と鎖骨下動脈が通る斜角筋隙があります。頸部緊張亢進や頭部の疲労蓄積によって前斜角筋と中斜角筋の緊張が亢進すると、斜角筋隙は狭窄し、腕神経叢と鎖骨下動脈は絞扼を受けます。
いかり肩だと筋の不全が起きやすく、その状態で頸部を動かそうとすると過剰努力になってしまうため、腕神経叢や鎖骨下動脈の絞扼を受けやすくなります。
牽引型は80〜90%で、症状は手指の痺れです。牽引型は女性に多く、なで肩によって引き起こされます。
なで肩姿勢のように鎖骨が下制した状態では肋鎖間隙が狭くなり、腕神経叢と鎖骨下動・静脈は圧迫されます。
また、不良姿勢によって起こるものもあります。不良姿勢によって肩関節が外転すると、下方に走行する腕神経叢と鎖骨下動・静脈は小胸筋下間隙を支点に向きを変え、上行し負担がかかります。
このように、胸郭出口症候群と一口に言ってもその原因や症状は様々なので、しっかりと評価をしていかなければなりません。
次回は胸郭出口症候群の評価についてお伝えします。
まとめ
胸郭出口症候群について〜概要〜
1. 胸郭出口症候群は「神経型」「血液型」「混合型」の3つに分類することができ、そのほとんどが「神経型」である。
2. いかり肩、なで肩、不良姿勢など、姿勢によって緊張する筋や圧迫される部位が異なる。
3. 胸郭出口症候群の原因や症状は様々であるため、しっかりと評価を行う必要がある。
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