毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は前回に引き続き頚椎症性神経根症についてお話ししたいと思います。
前回の記事はこちら↓
本日はアプローチについてお伝えします。
頚椎症性神経根症のアプローチの手順とは?
頚椎症性神経根症のアプローチでは、動いていない椎間関節の動きをしっかりと出し、その上で筋力訓練を行なっていくことが重要です。
椎間関節へのアプローチ方法とは?
椎間関節の向きは頚椎では水平に近く、胸椎では徐々に垂直方向になり、腰椎ではほぼ垂直になると言われています。なので、頚椎の椎間関節に対してアプローチをする際には、アプローチしたい頚椎に指を当て、前方に軽く圧迫していきます。
背臥位でアプローチする場合は、セラピストは手根部で患者の頭部を支え、中指でアプローチしたい椎間関節に触れます。軽く圧迫した状態を保つことで相手の自重がかかり指が奥に入り込むような感覚があります。そうすると触れている椎間関節の動きが出てきます。
動きが出るようになったかどうかは、しっかりと再評価を行い確認します。再評価の方法は、棘突起を触診した状態で頸部の屈曲・伸展をおこなってもらいます。
頸部筋へのアプローチ方法とは?
次に、頭部の屈曲・伸展、頸部の屈曲・伸展の動きをみていきます。頸部周囲の筋の滑走性が低下しているとこれらの運動は行えないので、頸部の筋の滑走性を出していきます。
方法は様々ですが、頸部前面に対しては皮膚の上から滑らせるように触れるだけでも十分効果があります。また、喉頭を把持して左右に揺らすことでも周囲の筋の滑走性を高めることができます。
頸部後面に対してはストレッチを行います。ストレッチのポイントは起始と停止を離すように動かすことです。
筋の滑走性が出たら、次に筋力訓練を行います。筋力訓練が必要な部位は、MMTの評価で筋力低下が見られる部位です。頭部屈曲、頸部屈曲、頭部伸展、頸部伸展のMMTを区別して測定するようにしましょう。
また、どのような姿勢や動作で症状が出現するのかを把握し、そのような動作を避けるよう指導することも重要です。
まとめ
頚椎症性神経根症について〜アプローチ〜
1. 頚椎症性神経根症のアプローチは、動いていない椎間関節の動きを出し、筋力訓練を行う。
2. 頸部の椎間関節に対してアプローチする際には、アプローチしたい頚椎に指を当て、前方に軽く圧迫する。背臥位の場合は相手の自重を利用する。
3. 頸部筋へのアプローチは、筋の滑走性を出してから筋力訓練をする。
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