毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は認知症予防で大切な視点についてお伝えします。
認知症をお持ちの方とどのように関われば良いか?
認知症をお持ちの方に対して、みなさんはどのように関わっていますか?
その方が楽しいな、生きていて楽だな、と思うことを提供することが大切だと私はお伝えしています。そのためには、その方の生活史や好きなことを見つけて提供すること、また、その方が苦労せず自分自身の生活ができるよう支援することが大切です。
これらはよく言われることですが、実際にデータで証明されているものはほとんどなく、経験則によるものが多いです。
今回はそのデータをまとめた研究に沿ってお伝えしていきます。
本日お伝えする研究はこちら↓
こちらの研究は11年にわたり研究されたもので、n数も約3万9000人と多くの方のデータを取ったものです。
こちらの研究では、生活を楽しんでいる意識が低い人と比較して、中程度の人では25%、高い人では32%、統計学的有意に認知症リスクが低いことが明らかになったと書かれています。
脳卒中の既往の有無による差はあるのか?
さらに、こちらの研究では脳卒中既往のない認知症と脳卒中既往のある認知症に分けて分析をしています。
脳卒中既往の有無で分けた2タイプの認知症のいずれにおいても、生活を楽しんでいる意識が低い人に比べて、中程度と高い人では認知症リスクが統計学的有意に低いという結果が出ています。
つまり、ストレスを軽減することや生活を楽しむことによって、基礎疾患があっても認知症リスクを下げることができるということです。
楽しさや生きやすさを大事にしながら患者さん・利用者さんと関わりましょう。
まとめ
認知症予防で大切な視点
1. 認知症をお持ちの方に対して、その方が楽しいな、生きていて楽だな、と思うことを提供することが大切である。
2. 生活を楽しんでいる意識が低い人と比較して、生活を楽しんでいる意識が高い人の方が統計学的有意に認知症リスクは低い。
3. 基礎疾患の有無に関わらず、生活を楽しんでいる意識が低い人に比べて、中程度と高い人では認知症リスクが統計学的有意に低い。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
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