こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
先日心不全について勉強してみたの中で心臓の評価が大事ってお伝えしました。
>>>心不全について勉強してみた
正直心臓の評価って馴染みがないし、心電図の波形とか、エコーとか何が起きてるかわかんないしって敬遠していましたが、このままではまずい!ってことで循環器の病院に勤めている鈴木恵美さんに相談してみました!
鈴木さん!!心エコーの見かたを教えてください!!
正直EFぐらいしかみてないんですが他にどんな数値をみたらいいでしょうか?
ご質問ありがとうございます😊
エコーに関しては、みるところいろいろありますね^ ^
EF(LVEF) 基準値 正常:55%以上 軽度<49% 中等度<39% 重症<29%
心機能そのものが、どのくらいなのか?
⇨運動療法をする上で把握することはめちゃくちゃ大事ですね!
心破裂や虚血など他の合併症が見られる場合があります。
ちなみにEFが低下しない心不全もあるのでご注意を。
RVSP 基準値 17-35mmHg
・右心負荷の程度
⇨肺高血圧症とかの合併で高値になったりします。
急に増悪する可能性もあるので高値でしたら気をつけてください!
弁の逆流についてチェックする
- MR:僧帽弁閉鎖不全症
- TR:三尖弁閉鎖不全症
- AR:大動脈弁閉鎖不全症
- PR:肺動脈弁逆流症
それぞれ調べてみてください^ ^
逆流があれば+で載っているかと思います!
ちなみに弁膜症は
- 開きづらい:狭窄症
- 開いたまま、閉じても隙間がある:閉鎖不全症・逆流症
と分けられます。
壁運動異常
異常があればasynergyの表記があるかと思います
壁運動は
- 正常収縮(normokinesis)
- 低収縮(hypokinesis)
- 無収縮(akinesis)
- 奇異性運動(dyskinesis)
で評価します
部位は
- focai:前壁
- posterior:後壁
- lateral:側壁
- apex:心尖部
- antero-septal:心室中隔
- diffuse:広汎性
と表記されていると思います。
心臓の大きさをみる
- 左室拡張末期径 LVDd正常値:40~55㎜
- 収縮末期径 LDSs正常値:30~45㎜
私はここは最低限みてます!ちょっと難しいでしょうか??
データと自覚症状が全然結びついていない人もいるので、自覚症状なんともなくても気をつけていく必要があります!!
なので主観的なサインと、客観的なサインと両方見ていく必要がありますね。
なるほど!鈴木さん、ありがとうございます!!
そもそも心エコーでは何をみている?
心機能を評価するのに大きく3つの検査があります。それぞれ
- 心電図:拍動のリズム
- 心エコー:心ポンプ機能(血液を送り出す機能は大丈夫か?)
- 冠動脈造影:心筋に栄養が行っているか?
を評価しています。
心ポンプ機能
心拍出量 = 一回拍出量(心エコー) ✕ 心拍数(心電図)
心拍数はリズムなので心電図での評価
一回拍出量は血液を送り出す機能なので心エコーで評価します。
心エコーでは一回拍出量がどのくらい保たれているかをみています。
例えば運動した場合
運動をした場合、体では日常生活動作より多くのエネルギーを消費します。その際に必要となる酸素を増やすために
- 呼吸数を増やす
- 一回拍出量を増やす
- 心拍数を挙げる
の3つで運動に対応します。(運動耐容能)
例えば
- 心機能に問題があればすぐに息切れがみられる
- 拍出量や呼吸に問題があれば心拍数が過剰に上がる
- 不整脈や呼吸数に問題があれば血圧が過剰に上がる
などがみられることがあります。なので運動負荷を決定するのに心電図や心エコーと合わせて
- 修正ボルクスケール
- 呼吸数(息切れ)
- 血圧
- 心拍数
を確認するようにしましょう。
心臓の他にも確認する必要がある
心臓の状態は各臓器に影響が出てきます。心臓の状態だけでなく他の検査結果も合わせて確認が必要です。
一例として
- 胸部のレントゲン
- 腎機能
クレアチン濃度、水分摂取量、塩分制限 - 体重の増減
食事摂取量 - 炎症反応
- 筋力
- 栄養状態
アルブミン - 修正ボルグスケール
などなどリスク管理、運動負荷量の決定などのために確認してみましょう!!
まとめ
心エコーのみかたについて鈴木さんに相談してみた
- 心臓の状態は生命に直結するリスクになる
- 主観的なサインと客観的なサインを統合してみる
- 心臓だけじゃなく全身の影響も考える
リスク管理をする上で「苦手だから」で済まない部分でもあります。わかるところから少しづつ学んでいきましょう。
鈴木さん、ありがとうございました!!
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