不整脈の場合の確認事項についてfrom リハコヤ

毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。

 

本日は不整脈の場合の確認事項についてお伝えします。

 

 

みなさんは、担当している患者さん・利用者さんに不整脈があった場合、どのようなことに注意していますか?

危険な場合もあるので、ただ不整脈があることを確認しただけで終わりにしてはいけません。

 

 

不整脈とは?

 

 

不整脈とは、ガイドラインでは『心電図上、新たな不整脈の出現や1mm(0.1mv)以上のST低下』とされています。

しかし、臨床上では姿勢変化によってSTは容易に変動してしまうため、ST変化での判断は困難です。

 

胸痛や絞扼感、圧迫感など胸部症状の有無の確認が重要です。これらの症状がある場合は血圧の測定を行い、看護師への報告や医師の診察が必要です。

 

 

 

正常では運動後の血圧は上昇します。患者さん・利用者さんの状態にもよりますが、収縮時血圧が10mmHg以上の低下がみられた場合は過負荷と判断して負荷量の再調整を行うと安心です。『心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2021年改訂版)』にも血圧に関する中止基準があるので、確認してみてください。

 

 

心電図モニターが使えない状況での確認方法とは?

 

 

心電図モニターが使えない場合、不整脈の判別は困難ですが、一部の不整脈の有無はある程度予測可能です。

 

聴診器を使用した心音のリズム聴取あるいは橈骨動脈の触知にて、上図の期外収縮や心房細動のようなリズムが聴かれた場合には、すぐに看護師や医師への確認が必要です。

 

その他、安静時と運動時(運動後)のリズムに変化がないか確認したり、動悸などの自覚症状がないか確認したりする必要があります。

 

 

心不全に対するアプローチに対する運動強度の確認方法とは?

 

まず重要なのが、前日の疲労感の確認です。リハビリの翌日に疲労感を聴取し、疲れが残っているようであれば過負荷と判断し、運動量を下げることが好ましいです。

また、体重の増加や浮腫の出現が見られる場合は心不全を悪化させている可能性があるので、その場合も負荷量の調整が必要です。

 

不整脈はその種類によっては危険な場合もありますので、症状を見逃さないよう普段から注意しておかなければいけません。

 

まとめ

 

不整脈の場合の確認事項について

1. 通常運動後の血圧は上昇するが、運動後の血圧が低下した場合は過負荷と判断し、負荷量の再調整や看護師・医師への確認が必要である。

2. 心電図モニターが使えない場合でも、心音のリズム聴取や橈骨動脈の触知にて不整脈の有無をある程度予測することができる。

3. その他の確認方法として、前日の疲労感、体重増加、浮腫の出現などの症状がみられた場合は心不全を悪化させている可能性があるので、負荷量の再調整や看護師・医師への確認が必要である。

 

 

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