みなさんこんにちは、療活の大塚です。
動作分析、、、
療法士として働く上で必ず必要になってくる技術です。
皆さんは得意ですか?僕は苦手です(笑)
なんせ学生時代の評価実習で行った歩行分析は
「歩けてます」
の1行でした(爆笑)
ここまでではないにしろ皆さんも苦手意識がると思います。
ではなぜ動作分析が苦手なのでしょう?
それは、、、
動作を分析する基準がない
基本的に何かを評価・分析するには基準が必要です。
例えば
関節可動域測定なら標準可動域
MMTなら重力に抗すことができれば3
など基準があるから現状が把握できます。
動作分析はこの基準が曖昧なんです。
本当に動作分析の基準はないのか?
実はあるんです。
それは「基本動作」です。
基本動作とは?
- 寝返り
- 腹臥位
- 四つ這い
- 坐位
- 立ち上がり
- 立位
- 歩行
のことです。
そしてこれらはそれぞれ効率的な方法が決まっています。
こちらの本が参考になります>>>姿勢と動作 第3版
この基本動作を基準としてまず効率的な動作ができるかできないかで機能を評価します。
寝返りの場合
寝返りの基本動作は
- 頚部の回旋
- 肩甲帯の前方突出
- 骨盤帯の回旋
- 腹臥位
が一連の動作となります。
この一連の動作がスムーズに行えているか否かをみます。
この時、
- 頚部を伸展する
- ベッド柵を掴んで引き寄せる
- 上肢を後ろについて押しながら寝返る
- 下肢で床面を蹴りながら寝返る
- 膝を立てて下肢の重みを利用して下肢始動で寝返りを行う
などの基本動作にないものは行わず、先ほどの1〜4の順で行うようにしてください。
これらの動きは基本動作ができない場合に出現するいわゆる
代償動作です。
代償が出るということはもともとの機能に問題があるか運動の学習ができていないことが考えられます。
代償が出てしまう場合、まずは
- 言語指示での誘導
- ハンドリング
などで基本動作の動きを引き出してください。
この時点で動きが可能になる場合は運動学習に問題があります。
それでもできない場合は
それでもできない場合は機能に目を向けてみましょう。
そもそも
- 頚部を回旋する可動域があるのか?
- 肩甲帯を反対側まで動かす筋力はあるのか?
それぞれROM測定やMMTなどを用いて評価してみましょう。
ここで機能障害が見つかれば関節モビライゼーションや筋膜リリース、促通などを用いてアプローチを行い、再度基本動作の評価を行います。
普段の生活では基本動作に沿っては行わないですよね?
まさにその通り、基本動作はあくまで基本の動作。
普段の生活では基本動作の通りに動いている方はほとんどいないと思います。
ではなぜ基本動作を見るのか?
それは動作分析の目的によって変わってきます。
基本動作分析では問題点の抽出、日常生活動作の分析では原因が抽出が目的となります。
日常生活で行っている動作を評価する目的は能力障害の発見です。
日常ではどのようにその動作を行なっているか?
- 柵を使っているのか?
- 下肢で蹴っているのか?
- 布団の硬さはどのくらいか?
- 動線を考えた場合にどちらに寝返るのが必要か?
これらを評価して最終的にはその問題となっている動作をいかに効率よく可能にするか?
柵の位置、高さ、材質、ベッドの向きや位置、そのために必要な動作訓練など
環境や能力にアプローチして行きます。
対して基本動作分析で見つける問題点は機能障害です。
発達の段階に沿って赤ちゃんは機能を獲得して行きます。
基本動作も発達の過程と同様にその動作で必要な機能があります。
例えば寝返りの基本動作で肩甲骨の前方突出から体幹の回旋に伴う骨盤の回旋を獲得していない場合、それ以降の動作、歩行などでも肩甲帯の動きや骨盤のコントロールが不良になります。
発達の過程についてはこちら>>>発達から見る麻痺の回復過程
例えば歩行動作で体幹のコントロールが思わしくなく、側方動揺を大きい歩行をしていた場合、一度寝返りの基本動作を見てみてください。
以外に上部体幹と下部体幹の回旋の動きが出ないまま、体幹を一枚の板のようにして寝返っていることがあります。
この場合はまず寝返りへの介入を行うことで歩行時の体幹のコントロールにアプローチして行きます。
動作分析が苦手な理由をまとめると
動作分析が苦手な理由は2つ
- 基準がない
- 機能障害と能力障害を一緒に見ている
の2つです。
この2つの解決方法は
「基本動作分析を行う」
です。
ぜひ基本動作を評価して見てください^^
基本動作を効率的に見るポイントは?
実は基本動作で見るべき現象は1つだけです。
それはこちらでお伝えします>>>動作分析からみる問題点の抽出と評価・アプローチ法
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