最近は冷えてきたので靴下2枚履きを検討している、理学療法士の林です。
もう上腕骨頚部骨折ってリハビリ大変ですよね。
特に可動域制限は疼痛があると骨性、結合組織性、軟部組織性と制限因子があり、
組み合わさると非常にややこしい疾患なので、教科書通りの介入だけでは良くなりづらく、
リハビリがなかなか上手くいかない事がありますよね。
なので今回は、上腕骨頚部骨折の評価と介入ポイントをお話ししたいと思います!!
▼目次
2. 評価するポイントは?
3. 介入するポイントは?
4. いや、待てよ・・・
1、上腕骨頚部骨折とは?
そもそも上腕骨頚部骨折ってなんなの?と思う方いるかもですが、骨粗鬆症をお持ちの方は全骨折の4~5%を占める頻度の高い骨折です。1)より
上腕骨頚部骨折のリハビリでは介入においても、評価・治療部位を明確にすることは大切なためポイントを絞る事は重要です。
例えば、2単位の介入であれば、マッサージやストレッチに時間をかける事は可能ですよね。
しかし1単位だと評価がイマイチだと時間があっという間になくなってしまうと思います。
リスク管理をしながら僕がチェックしている部分をお伝えしたいと思います。
(・・・ちなみに完全骨折していると三角筋の作用で上腕骨が短縮転移してしまいますよ)
2、評価するポイントは?
まずは肩関節の構成についてです。
肩は肩甲上腕関節、胸鎖関節、肩鎖関節に加えて肩甲胸郭関節があります。
筋は棘下筋、肩甲下筋、小胸筋、前鋸筋などたくさん付着していますね。
このまま評価すると何をしていいか分からなくて困ってしまいますよね。
そんな時は、関節の可動性と筋力を確認してみてください!
上腕骨頚部骨折の場合は
1、肩甲骨の挙上・下制、内転・外転ROM-T
2、肩甲上腕関節の屈曲・水平内転ROM-T
3、前鋸筋、棘下筋MMT
これらは洗濯物を干したり、服を着替える時に最低限は必要な動きや筋力になります。
ぜひチェックしてみてほしいです!
3、介入するポイントは?
上腕骨頚部骨折では疼痛が強い場合、肩甲上腕関節は動かしにくいと思います。
なので、行う順番は
1、肩甲胸郭関節モビライゼーション、小胸筋リリース
2、肩甲上腕関節モビライゼーション、棘下筋リリース
が疼痛が生じる可能性が低く、介入しやすいかと考えます。
必要な痛みならしょうがないですが、なるべく痛まないようししたいですよね?
4、いや、待てよ・・・
肩関節をみる前に大事な事を忘れていました!
脊柱が伸展、骨盤が前傾しているか確認を忘れていました・・・
だって円背姿勢と真っすぐな姿勢でしたら、どっちが腕を挙げやすいですか?
(脊柱圧迫骨折だと脊柱屈曲位になり肩甲骨のアライメントが崩れちゃいますよね。)
つまり何が言いたいかと言うと、
肩をみる前にその人の姿勢をみて関節の柔軟性や筋力をチェックしてほしいです。
普段あまり体幹を気にしていない方も、チョットの評価・介入を整理するとリハビリに自信がつくと思います!ぜひ挑戦してみてください!! もし気になる方がいたらはこちらをみてください➡「圧迫骨折」
参考文献
1)松本讓兒他:病気がみえる vol.11 運動器・整形外科