こんにちは、最近地引網を主催したり畑仕事をしたり作業療法ばかりしている、療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です。
僕は理学療法士なんですが、そもそも理学療法って何を目的に行うものなんでしょうか?
「理学療法士及び作業療法士法」第2条には
「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。
今回はその定義をどういう形で臨床に生かしていくか紐解いていきます。
基本動作能力の回復をはかる
まず理学療法の目的は基本動作能力の回復です。
基本動作とは「寝返り、腹臥位、四つ這い、坐位、立位、歩行」の6つです。まずはこの基本動作ができるようになることが理学療法の目的です。この6つの動作を評価することから始めてみましょう。
特に基本になるのが寝返りです。
寝返りの基本動作って?
寝返りの運動を運動方向だけで表すと屈曲→回旋→伸展です。
要は体の運動方向が全て含まれています。また寝返り動作の中で正中位を超えるまでは抗重力の運動、正中を超えると重力を制御しながらの運動になります。
つまり寝返りには体の運動に必要な機能が含まれている動作となります。
基本動作の分析方法はこちら
寝返りの動作をみたら局所の評価で身体の障害を探す
動作分析をしたら次は局所の評価で機能障害を探していきます。機能が障害されていると過剰運動性または過少運動性が出ます。なのでまず行う評価は関節の可動域と筋力を評価してみましょう。
問題点に対する治療の方法
例えば筋肉に機能障害があった場合。考えれれるのは三つの原因があります。
- 筋の機能不全
- 筋力の低下
- 運動方法を忘れている
筋の機能不全に対して
「電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段」を加えて血流の改善を図ります。血流を改善することで酸素の供給ができるようになり、ミトコンドリアでATPが合成され、筋収縮が可能になります。
筋力低下に対して
血流の改善を行ってもMMTで3以下の場合は重力に抗すだけの筋力が足りません。「治療体操その他の運動」を行うことで重力に抗する筋力の強化を図ります。
運動方法を忘れている
筋の機能不全もない、筋力もある、でも動作で発揮できない。その場合は動作の中で筋の使い方を忘れている場合があります。その場合は「基本的動作」訓練を繰り返し行うことで動作の再学習を行ないます。
再評価で基本動作が回復していれば理学療法は目的達成
必ず再評価をして基本動作がどう変化しているかを確認してみましょう。ここで変化が見られなければまた別の仮説を立てて再度アプローチを行なってみましょう。
でも僕らが提供しているのはリハビリテーション
理学療法ならば基本動作の獲得が目的でいいでしょう。でも僕らが提供しているのはリハビリテーションです。患者さん、利用者さんも、基本動作ができるようになるためにリハビリを受けているわけではありません。リハビリテーションの目的は「社会復帰」です。社会に復帰するためには基本動作だけがでなくADL・IADLや個人因子・環境因子を含めた介入が必要になります。
もちろんこれは理学療法士一人では達成できません。他職種、患者、家族一体となったチームアプローチが必要になります。
まとめ
理学療法はリハビリテーションを行うための一つの手段です。もちろん基本動作の獲得は大事ですが、目の前の人が何をしたいのか?どうなりたいのか?一緒に考えてみてください。その手助けをできるのが療法士だと僕は考えています。そのために土台となる技術を身に付ける必要があると僕は思います。
一緒に「ありがとう」と言われる療法士の土台を作りませんか?
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