意外と知らない! 階段を【効率よく】上がるときのポイント 〜ひざ 編〜[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その111~]

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

今回は、階段を上がる動作について考えていきます。

利用者さんが階段を上がる姿をとき、膝の動きに注目することって多くありませんか?

「ふんばれなきゃ、階段を上がれない」っと考えて
大腿四頭筋の筋力強化を目的としたトレーニングを行う…
みたいなことを、したりしなかったり。

階段を上がる動作において、どこに注目したらいいのでしょうか?

そもそも膝の安定性って?

膝が安定するように、主に内側広筋や大腿直筋を強化する考えを
少し掘りさげてみます。

この考え方には、

「拮抗筋であるハムストリングスと釣り合うように」

という隠れた前提があります。

もともとハムストリングスのほうが筋出力は強いといわれてますが

何らかの理由で、
ハムストリングスが十分に機能しない
または、ハムストリングスの十分な筋出力が得られない場合は
逆に大腿四頭筋のほうが筋出力が強くなることもあります。

具体的には、大腿直筋などの膝伸展筋をめいっぱい活用して
膝をピンと伸ばして、ぐらつかないように
ガチッと止めるような代償動作を行いやすくなります。

階段を上がるときは
膝を曲げた状態のほうが楽、ですよね?

なので、安定して膝に荷重できるように、
ハムストリングスの機能も
事前に把握しておくことが重要となります。

階段を上がる動きでは、膝はどう動く?

また、階段を上がるときに
脛骨は後方へ引き込まれるような動きをすると言われています。

脛骨を後方へ引き込む作用があるのは、主に
・前十字靭帯
・ハムストリングス

です。
(ここでもハムストリングスが出てきましたね)

階段を上がるとき、腸骨と脛骨前面に付着している大腿四頭筋も作用し
脛骨を前方へ引っ張るような動きを見せます。

 

つまり、「ハムストリングス」は
大腿四頭筋の作用をうまい具合に調節して
膝を安定した状態にたもちつつ、
階段を上がる動きにつなげてくれているんです。

もし、ハムストリングスが同時に作用しないと…
膝が安定しないため、手すりを強くつかんで
身体をひっぱりあげるような上がり方になることが多いです。

まとめ

さて、今回はハムストリングスの機能に注目して
階段を上がる動きを考えてきました。

ハムストリングスというと、
脛骨だけでなく、腸骨にも付着してますので

実は股関節との関わりも深かったりするんです。

次回は、股関節に着目して
階段昇降を考えていきます。

「2階を行き来できるようになりたい」って言われるけど、
なにしたらいいのか分からなくて困ってる…と思われている方のお力になれたら幸いです。

 

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療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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