とにかく肩に視点をおいたら見えた、行程分析が苦手でも上手に更衣の介入ポイントを見つける方法[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その115~]

とにかく肩に視点をおいたら見えた、行程分析が苦手でも上手に更衣の介入ポイントを見つける方法

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

更衣って、動作分析しようにも
どこから見たらいいものか悩ましくないですか?

はおりをどう反対の肩にかけるか、
Tシャツのようなかぶりものは、どこから先に着るか、

新人のころ、わたしはホント悩みました…

のちのちになって、更衣っていろんな要素から分析できることに気づいたんですが
気づくキッカケになったのは
「とにかく肩の動きに注目してみたから」だったんです。

今回は、肩の動きに注目して
はおりモノ(ボタンなし、チャック式)の更衣の動作分析を考えてみたいと思います。

 

はおりモノの更衣をみてみる

まずは、はおりモノを着衣・脱衣する様子をみながら
工程を分析してみます。

今回は肩の動きだけ、具体的に書き出してみます。

まずは、着衣の様子です。




着衣の工程を整理すると、以下のような感じです。

場面No.(1~10まで) 着衣の工程内容
1 はおりを、膝の上に置く
2 袖口をクシュクシュとたぐる
たぐった袖口に右手を入れる
3 右肩を外旋して、右前腕に袖をとおす
4 右肘を伸ばしつつ、右肩を挙上して右上腕に袖をとおす
5 右肩 屈曲+外転したまま、肩口まではおりを通す(半分着た状態)
6 右肩をわずかに伸展し、はおりが落ちないよう右肩〜首にのせる
7 左肩を屈曲+外転+外旋し、首のうしろに左手を伸ばす
左手で、はおりのえり部分をつかむ
8 左肩にはおりをかけて、そでの入り口を確認する
9 左手を、そでに通す
10 両上肢を下垂し、安静座位をとる

 

 

つづいて、脱衣の様子です。

脱衣の工程を整理すると、以下のような感じです。

場面No.(1~10まで) 脱衣の工程内容
1 左肩を伸展し、はおりから左肩を抜き出す
2 さらに左肩を伸展し、左袖から左肘を抜き出す
3 左肩を伸展+左肘を屈曲し、左袖から左手を抜き出す
4 伸展していた左肩を中間位にもどす
はおりの左袖を、背中の後ろにおとす
5 左後ろをみて、はおりの位置を確認する
左肩を水平内転し、反対側のえり部分をつかむ
6 右肩にのっていたはおりを、左手で下ろす
(左肩は最大水平内転位から外転方向へ動く、右肩は挙上している)
7 右上腕〜前腕〜手部から、はおりを外す
(左肩は水平内転位から外転+下垂する方向へ動く、右肩は挙上位から徐々に下垂)
8 両上肢を下垂し、安静座位をとる

目がアブない人みたいになってますが、見逃してください。

 

肩の動きに注目

工程分析の結果をみてみます。

場面No.(1~10まで) 着衣の工程内容
1 はおりを、膝の上に置く
2 袖口をクシュクシュとたぐる
たぐった袖口に右手を入れる
3 右肩を外旋して、右前腕に袖をとおす
4 右肘を伸ばしつつ、右肩を挙上して右上腕に袖をとおす
5 右肩 屈曲+外転したまま、肩口まではおりを通す(半分着た状態)
6 右肩をわずかに伸展し、はおりが落ちないよう右肩〜首にのせる
7 左肩を屈曲+外転+外旋し、首のうしろに左手を伸ばす
左手で、はおりのえり部分をつかむ
8 左肩にはおりをかけて、そでの入り口を確認する
9 左手を、そでに通す
10 両上肢を下垂し、安静座位をとる

 

場面No.(1~10まで) 脱衣の工程内容
1 左肩を伸展し、はおりから左肩を抜き出す
2 さらに左肩を伸展し、左袖から左肘を抜き出す
3 左肩を伸展+左肘を屈曲し、左袖から左手を抜き出す
4 伸展していた左肩を中間位にもどす
はおりの左袖を、背中の後ろにおとす
5 左後ろをみて、はおりの位置を確認する
左肩を水平内転し、反対側のえり部分をつかむ
6 右肩にのっていたはおりを、左手で下ろす
(左肩は最大水平内転位から外転方向へ動く、右肩は屈曲+外転している)
7 右上腕〜前腕〜手部から、はおりを外す
(左肩は水平内転位から外転+下垂する方向へ動く、右肩は屈曲+外転位から徐々に下垂)
8 両上肢を下垂し、安静座位をとる

 

肩の動きだけを抽出してみると…

 右肩:屈曲、外転、外旋、伸展
 左肩:屈曲、外転、外旋、伸展、水平内転

が必要であったことがわかります。

 

なにをしたらいい??

どんな肩の動きが必要なのかがわかったので、
もしこの人が更衣に悩んだときは、まず

・両肩で屈曲、外転、外旋、伸展の動きを確認する
・左肩は、水平内転の動きも確認する

この2つから評価してみよう!

みたいな感じで、私は介入させていただくことが多かったと思います。

肩関節の詳しい評価ポイントは、以下のコラムで確認できます!

「触診」を使って肩甲上腕リズムの評価をつくってみた

(執筆者:Assessmentコース 講師:加藤さん)

 

肩甲上腕リズムが生み出される条件

(執筆者:Assessmentコース 講師:加藤さん)

 

まとめ

さて、今回は肩に注目して
はおりモノの更衣をどう行っているのか整理しました。

ただ、臨床でよく悩んだのは

「寝た状態で、肩の他動ROMは出てくるようになったんだけど…
 更衣になると、なんでか肩が痛いとか、
 動かしにくいとかって言われちゃう…」

ってことでした…!(切実)

次回は、今回の工程分析をふまえて
「なぜ更衣になると、肩が痛くなったり動かしにくくなるのか?」
を考えていきます。

自分で着替えられなくて、困ってる方に
少しでも貢献したいと考えているあなたのお力になれたら幸いです。

 

  • 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
  • 寝返りをもっと見れるようになりたい…
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そんなお悩みを解決する講座です。

【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。

【 内 容 】

  1. 安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴

  2. 座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方

  3. 安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり

  4. 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
     ・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
     ・肩→肋骨周囲へのアプローチ
     ・股関節→股関節前面へのアプローチ

わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )

Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。

次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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