股関節疾患に対する評価とアプローチ 開催報告

股関節疾患に対する評価とアプローチ 開催報告

みなさん、こんにちは!
クリニック勤務、理学療法士の林です。

2020/4/19に「股関節疾患に対する評価とアプローチ」のwebセミナーを開催しました。
今回は新型コロナウイルスの拡大を受けて感染拡大を防ぐためにwebでの開催となりました。

私が昔困っていたのは、
股関節疾患(大腿骨頸部骨折の術後、変形性股関節症)をお持ちの方に
「何をアプローチすればいいの?」
「そもそも評価ってどうするの?」
「何をリスク管理すればいいの?」
と思っていました。

悩んだ状態で評価やアプローチ、運動療法も上手くできませんでした。
患者さん、利用者からも
「痛みが良くならない」
「股関節が曲がらない」
「杖を使わずに歩けるかな」
などと言われて悔しかった思い出があります。

股関節疾患のリハビリを行う上では様々なことを勉強しないといけません。
ただ、ポイントが少しでも分かると助かるなと思いませんか?
なので、
・股関節疾患のアプローチ方法
・股関節疾患の評価方法
・股関節疾患のリハビリする時の注意点
といったポイントを踏まえて今回は皆さんと勉強していきました。

それではwebセミナーの開催報告をさせていただきます。

  1. 股関節疾患のアプローチ方法
  2. 股関節疾患の評価方法
  3. 股関節疾患のリスク管理
  4. 股関節疾患の評価・アプローチ方法のまとめ

股関節疾患のアプローチ方法

評価やリスク管理も大事ですが、そもそも変化が出せないといけません。
その理由として患者さん、利用者さんが変化を望んでいるからです。
今回の股関節疾患のアプローチ方法は主に2種類お伝えしました。
・徒手アプローチ
筋のリリース(中殿筋、梨状筋)
関節モビライゼーション(股関節、仙腸関節)


・運動療法
Reaching、Knee up、Stepping ex
を行いました。
注意点は術後直後は脱臼のリスク、変形の程度により疼痛などが生じる可能性があります。
その際に触診ができるとよりアプローチが効率よくできます。

また、アプローチ方法を実践できてもどこが問題点か分からないですよね?
リハビリの介入時間にも限りがあるので股関節疾患の評価方法を勉強していきます。

股関節疾患の評価方法


股関節疾患の評価方法は以下の順番で行っていきました。
①動作分析(歩行、起立、起居など)
②スクリーニング(片脚立位など)
③機能検査(関節可動性、筋伸張性など)
になります。

確認項目は
①動作分析(歩行)
ポイントは
・矢状面 立脚後期で股関節伸展がみられるか
・前額面 立脚中期で骨盤の動揺しないか
になります。
詳しくは「股関節疾患に対する歩行分析」でみてみてください

②スクリーニング(片脚立位)
ポイントは
・骨盤の側方傾斜
・大腿骨頭の動揺
になっています。
詳細は「股関節疾患に対する評価ースクリーニング」
にて述べています。

③機能検査(関節可動性、筋伸張性)
ポイントは
関節(股関節、仙腸関節)
筋(中殿筋、梨状筋、腸腰筋)
となります。
具体的には「股関節疾患に対する機能評価」
に説明しています。

アプローチ、評価ができるようになったら次に疾患別のリスク管理を行っていきます。

股関節疾患のリスク管理

 

疾患別のリスク管理では
大腿骨頸部骨折、変形性股関節症について勉強していきました。
どちらも
・受傷原因
・分類(Garden,変形の程度)
・注意点(脱臼リスク、関節可動域訓練の範囲)
などを考慮することでリハビリをスムーズに行えます。

また医者、看護師、介護福祉士など他部門に情報を聴取する、
カルテの確認をしてリスク管理を行うことも大切になります。

股関節疾患の評価・アプローチのまとめ

股関節疾患の患者さん、利用者さんの評価・アプローチの順番は

  1. 股関節疾患のリスク管理
  2. 股関節疾患の評価方法
  3. 股関節疾患のアプローチ方法

そしてリハビリをする上で大切なのは
ADL動作がリハビリによって変化があるのかです。
全て改善することは難しいかもしれません。
ただ今より少しでも改善することで生活の質が改善していきます。

いきなり全部行うのは大変ですが、患者さん、利用者さんの目的や希望に合わせて
股関節疾患をお持ちの方のリハビリをしていきましょう!

次回は肩関節疾患をお持ちの患者さん、利用者さんに対して行っていきたいと思います。
>>>【1単位 20分で変化を出す】 肩関節疾患に対する評価とアプローチ<<<

療法士活性化委員会
認定インストラクター 林凌磨

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