仮説は間違っててもいい、だって仮説だもの

仮説は間違っててもいい、だって仮説だもの

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

以前からよく聞く質問に

  • 動作分析から問題点を正確に把握できません
  • 動作から問題点の優先順位がわからないんです
  • そもそも仮説の立て方がわかりません
  • 仮説があっているのかどうかわかりません
  • 仮説が間違っていないか心配です

といったものがあります。

基本的にリハビリでは日常生活でなにか困っていることがあり、その困っている動作を観察して、仮説を立て、その仮説に対して介入し、再評価して検証する、その得られた結果から考察して次に繋げるといった過程で進んでいくと思います。

そして先程の質問に戻るんですが、これらの質問の本質的な部分って、

「自分が立てた仮説が間違っていたらどうしよう」

ってことだと思います。

要は、

動作を見て、問題点を自分なりに見つけて仮説を立てて、そこに介入したけど変化が見られなかった。

自分の仮説が間違ってたどうしよう〜、涙

です。

結論から言いますと、間違っててもいいんです。だって仮説だもの。

そして対象者にこうやって伝えてあげてください。

「ここの部分は大丈夫みたいですね^^」

患者さんや利用者さんは病院にきたら基本的に悪いところや問題のあるところを指摘され続けています。せめてリハビリのときだけでも「ここは大丈夫ですね^^」とお伝えしましょう。

改めて

仮説が間違っていた場合→その部分は問題ないところ

なので仮説は間違っても問題ありません。

さて、ここまでお読みいただいた方はこう思っていませんか?

「結局問題点見つかってないじゃん」

そうです。まだ見つかっていません。そこでこれから具体的に問題点を見つけていく過程をお伝えします。

 

動作分析でわかることは「できるか/できないか」だけ

先程の質問にもあったように「動作分析で問題点を見つけ出す」のを目的としていませんか?

動作分析では問題点は見つかりません。動作分析では動作が「できているか、できていないか」しかわかりません。

  • できているならどうやってできているのか?
  • できていないならどの部分が動いていないでできていなのか?

を観察してみましょう。

 

動作分析で見るポイント

できていないときにどの部分が動いていないのかを見つけるにも部位が多くて困りますよね?

そこで4つのポイントに絞って観察してみましょう。

  1. 頭頸部
  2. 肩甲帯
  3. 骨盤帯
  4. 足部

この4つに絞って、目的とする動作で重心が移動する方向にその部位が動いているかを観察します。このときは細かい部分は見なくても大丈夫です!

大まかに動いていない部分を見つけたら次に行うのが局所の評価です。

 

動作分析で動いていない部分が本当に動かないか評価する

動作分析で動いていない部分が見つかったらその部分が本当に動いていないのかを評価します。

評価は

  • 自動運動→MMT
  • 他動運動→ROM

を評価しましょう。

評価結果から局所の評価でも動いていないのであれば仮説を立てて介入をしましょう。

動作から仮説の立案、検証の流れは以下のようになります。

リハビリ評価の順番

検証の結果、仮説が間違っていればまた別の部位で仮説を立て、検証を繰り返しましょう。

詳しい動作分析から評価、介入の流れはこちら
>>>動作分析の基本的なみかたと問題点の抽出・アプローチ法

 

介入方法は?

介入方法はこちらでお伝えしています。
>>>【触診が苦手な方限定】6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナー

 

まとめ

仮説は間違っててもいい、だって仮説だもの

  1. 仮説は間違ってもいい。仮説を立てて検証する事が大事!
  2. 仮説が間違っていたら対象者に「ここは問題ありませんね」と伝える!
  3. 評価→仮説の立案→介入→再評価を繰り返す!

単純な作業かもしれませんが、この過程を繰り返すことで経験が蓄積されていきます。この経験の蓄積が動作分析や評価の精度を上げていきますので今できることからコツコツ続けていきましょう。

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