こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
先週はパーキンソン病とは?脳内で起きていること、ドーパミンの役割、などから各ステージでのリハビリの目的と、廃用性の予防というところを中心にお伝えしました。今回は症状に焦点を当ててお伝えしていきます。
前回の記事はこちら>>>パーキンソン病について勉強してみた その1
パーキンソン病で見られる症状
大きく
- 運動症状:無動、筋強剛、安静時振戦、姿勢反射障害
- 非運動症状:自律神経症状、認知障害、嗅覚障害、睡眠障害、精神症状、疲労・痛み、体重減少
に分けられます。
またパーキンソン病自体の症状ではないですが、副次的に
- 投薬している薬の副作用
- 廃用症候群
が挙げられます。
運動症状について
- 動作緩慢
- 嚥下・構音障害
- すくみ足
- 姿勢の変化
- 振戦
などが挙げられます。
特に
- すくみ足・姿勢の変化→転倒
- 嚥下・構音障害→誤嚥
のリスクが有り、実際に症状が見られてくるヤールⅢ以降ではなく、早期からの発見、介入が転倒や誤嚥のリスクを低減させます。
パーキンソン病では中脳黒質からのドーパミンの減少により、運動の調節、協調性が困難になってきます。そのため動作が緩慢になったり、大きな動きが行いづらくなってきます。
なのでラジオ体操などのようなダイナミックで、切り返しの多い運動を行うようにしてきましょう。
非運動症状
睡眠障害
不眠、日中の眠気、レム睡眠時行動異常
認知機能
遂行機能障害、注意障害、視空間認知障害、記憶障害など
精神症状
うつ、幻覚、妄想など
自律神経症状
便秘、排尿障害(夜間の頻尿)、起立性低血圧、発汗障害など
便秘は腹部痛、排尿障害は不安からくる夜間の不眠、起立性低血圧は転倒のリスクなど症状による不安の要素が大きくなります。なので不安に寄り添う対応をしていきましょう。
嗅覚障害
パーキンソン病の原因物質と考えられているαシヌクレインは嗅球から蓄積していくとの報告もあります。嗅覚が障害されると、食欲の減退などに影響していきますので注意しましょう。嗅覚が障害されたとしたら視覚的(美味しそうな見た目)、聴覚的(料理をする音など)、触覚・味覚(味や食感)などで代償できるか検討しましょう。
体重減少、疲労感
運動症状・非運動症状以外の問題
薬の副作用や廃用症候群による影響もあります。対象者の状態が、パーキンソン病によるものなのか?それ以外の副作用や廃用によるものなのかを判断するのに、同じ時間帯での介入や症状日誌などで対象者の症状の日内変動などを経時的評価してきましょう。
症状日誌
https://healthcare.ds-pharma.jp/disease/parkinson/knowledge/diary/pdf/diary.html
大日本住友製薬健康情報サイト
まとめ
パーキンソン病について勉強してみた 〜症状編〜
- 運動症状は転倒と嚥下
- 非運動症状は不安に寄り添う
- リハビリで対応できるものとできないものを理解する
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